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訃報:漫画家・鹿子さん死去

訃報:漫画家・鹿子さん死去

漫画『満州アヘンスクワッド』(原作:門馬司)の作画を担当していた漫画家・鹿子(しかこ)さんが、2025年11月8日脈絡膜悪性黒色腫のため死去されました。享年37歳(1988年10月3日生まれ)。訃報は2025年12月22日、『週刊ヤングマガジン』編集部および作品公式Xアカウントにより発表されました。

脈絡膜悪性黒色腫は眼に発生する希少がん(日本国内で年間約50人発症)で、鹿子さんは闘病を続けながら連載を継続していましたが、2024年末に他臓器への転移が確認され、2025年10月27日からは不定期連載に移行していました。

経歴

  • 出身・学歴:岩手県奥州市出身、男性。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。美大出身らしい立体感のあるデッサン力と重厚な描写が特徴。
  • デビュー前:大学時代から漫画を描き始め、2010年に第100回MANGAグランプリで「ハイタイム」が優秀賞受賞。これを機に読み切り作品を発表。
  • アシスタント時代:人気漫画『キングダム』の作者・原泰久氏のもとで約5年間アシスタントを務め、数作の読み切りを掲載。
  • 初連載:2016年(『週刊ヤングジャンプ』2017年1号)より、「箱石達(はこいし・たつ)」名義で『フルドラム』を連載。
  • 代表作:2020年より「鹿子」名義で、講談社『コミックDAYS』にて『満州アヘンスクワッド』(原作:門馬司)を連載開始。2021年9月より『週刊ヤングマガジン』に移籍。累計発行部数300万部超の人気クライムサスペンス作品で、満州国を舞台にしたアヘン密造を描く重厚な作画が高く評価されていました。

ニュース詳細

  • 鹿子さんは闘病中も連載を優先し、治療と並行して執筆を続けていました。最後のX投稿は2025年11月6日。
  • 訃報発表後、同業者から追悼の声が相次ぎました(例:奥浩哉氏「唯一無二の作画」、近藤信輔氏「天才漫画家」など)。ファンからも「若すぎる」「素晴らしい作品をありがとう」と悲しみの声が広がっています。

今後の展望:『満州アヘンスクワッド』について

  • 鹿子さんは生前、編集部に「自分の身に何かあった場合は代筆者を立てて物語を完結させてほしい」と遺志を伝えていました。
  • 編集部はこれを尊重し、「鹿子先生の想いを継ぎ、完結まで導いていく所存」と表明。原作者の門馬司氏も「何としてでも完成させる」と強い決意を示しています。
  • 代筆作画担当者は現時点で未定。決定次第、誌面や公式SNSで告知される予定です。
  • 単行本は2025年11月時点で22巻まで刊行されており、連載は代筆により継続・完結を目指します。

鹿子さんの突然の逝去は漫画界に大きな衝撃を与えましたが、遺志により作品が完結する方向で進められる見込みです。心よりご冥福をお祈りいたします。

katchan17