高市早苗内閣の支持率が読売新聞の最新世論調査（2025年12月19～21日実施）で73%に達し、発足以来の最高値を更新した一方、不支持率は14%と過去最低を記録した点は、政権の初期段階における異例の安定を示唆している。この数字は、細川護熙内閣（1993年発足）と小泉純一郎内閣（2001年発足）に次ぐ形で、発足後2ヶ月経過後も70%台を維持した稀有な事例であり、国民の期待が政策実行力や保守路線への信頼に集中している可能性が高い。 1 4
この高支持率の背景として、まず高市首相の保守的なスタンスが挙げられる。特に、台湾有事に関する発言が中国との外交関係を冷え込ませたにもかかわらず、支持率に悪影響を及ぼしていない点は注目に値する。X（旧Twitter）上の反応を見ると、多くのユーザーが「高市総理の全てが現れている」「日本の長として誇らしい」と肯定的に評価しており、国民の間で安全保障や外国人政策の強化に対する共感が広がっているようだ。 9 21 一方、観光業への影響（中国人観光客のキャンセル増加）を懸念する声も一部にあり、経済面での潜在リスクを指摘する投稿が見られるが、これが全体の支持を揺るがすほどには至っていない。 13
歴史的な比較では、細川内閣は政治改革の期待、小泉内閣は郵政改革の劇的な推進で高支持を維持したが、高市内閣の場合、発足直後の政策実行（例: 外国人政策の見直しや外交姿勢の明確化）が同様の効果を発揮していると分析できる。 1 ただし、X上で「体感にこない」「ウソだ」との懐疑的な意見も散見され、調査方法やサンプルバイアスを疑う層が存在する点は、支持率の持続可能性に影を落とす要因となり得る。 11 17 また、他のメディア（日経、共同通信、朝日新聞）の調査でも60～70%台を保っているため、読売単独の偏りではなく、広範な傾向として捉えられる。 10
全体として、この支持率は政権の「ハネムーン期」の延長を象徴しており、経済対策や社会保障改革（例: 消費増税や社保見直し）の推進余地を生むが、外交摩擦の長期化や野党の反発が今後の変動要因となるだろう。 15 特に、支持率の高さを活かした大胆な改革が成功すれば歴史的な政権となるが、逆に失速すれば急落のリスクも伴う。