ポストの解説
宋美玄先生(@mihyonsong)のポストは、2025年10月14日に投稿されたもので、内容は以下の通りです:
麻生先生、無認可NIPTもそろそろやめていただけませんか?やめるとおっしゃってから10ヶ月くらい経っています。
https://dna-am.co.jp/partner/tokyo/
このポストは、麻生泰先生(@asoutoru、東京美容外科の統括院長で美容外科医)が運営するクリニックグループが、無認可のNIPT(新型出生前診断)検査の採血窓口を請け負っている現状を批判的に指摘したものです。ポストには、検査会社の提携クリニック一覧ページへのリンクが貼られており、麻生先生のクリニック(例: AGAスキンクリニックなど)が今もリストに残っていることを示しています。投稿は、麻生先生の過去の発言(約10ヶ月前に「無認可NIPTをやめる」と宣言したこと)を引き合いに出し、実行の遅れを穏やかだが強い調子で促す形になっています。エンゲージメントは高く、Likes 2,559、Reposts 233、Views 440,085(投稿時点)と、医療界や妊婦関連のフォロワーから注目を集めています。
背景:NIPTとは、無認可とは?
- NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing)の概要: 妊婦の血液から胎児のDNAを解析し、ダウン症候群(21トリソミー)などの染色体異常を高精度(99%以上)で検出する非侵襲的な出生前診断です。日本では2013年から一部施設で導入されましたが、倫理的・医療的な懸念から厳格な規制が敷かれています。対象は原則35歳以上の妊婦で、検査前に遺伝カウンセリングが義務付けられています。
- 認可施設 vs. 無認可施設: 2023年4月に日本産科婦人科学会・日本医学会らが認証制度を導入。認可施設(現在全国約250施設)は、専門医配置、カウンセリング体制、フォローアップ検査(羊水検査など)の連携が整った病院・クリニックのみです。一方、無認可施設(主に美容クリニックや民間検査会社提携)はこれらの基準を満たさず、採血のみを請け負うケースが多く、検査精度のばらつき、事前説明の不足、陽性結果時のフォロー不足が問題視されています。厚生労働省の調査(2020年)では、無認可施設が全国54カ所以上あり、性別判定の違法提供や高額請求(20-30万円超)も指摘されています。 認可外は「詐欺商売」との批判もあり、妊婦が不十分な情報で検査を受け、精神的・経済的負担を強いられるケースが報告されています。
宋先生自身は産婦人科医で、NIPT認可施設を運営する立場から、無認可検査のリスクを繰り返し発信しています。過去のポストでも、麻生クリニックの関与を「意義の薄いぼったくり検査」と表現し、追跡取材を呼びかけるなど、一貫したスタンスです。
真意:宋美玄先生の意図
宋先生の真意は、妊婦の安全と医療倫理の向上を最優先に、無認可NIPTの是正を促すことにあります。表面的には麻生先生個人への「お願い」ですが、根底には以下のメッセージが込められています:
- 妊婦保護の観点: NIPTは「赤ちゃんの命を左右する判断」を伴うため、美容外科医(産婦人科専門外)が採血窓口を担うのは不適切。知識不足の医師による説明が、誤った期待や不安を助長し、結果として羊水検査拒否や中絶の判断ミスにつながるケースが多発しています。宋先生は「出生前検査は専門性が高く、誠実に行うべき診療」と強調し、無認可が妊婦を「検査しっぱなし」にしている実態を問題視。
- 業界全体への警鐘: 麻生クリニックは無認可の象徴例(美容系施設の最多関与)。約10ヶ月前の宣言(2024年12月頃、献体写真騒動後の謝罪ポストで触れたもの)を引き合いに出すことで、「言葉だけでは不十分、実行を」と業界にプレッシャーをかけています。宋先生の過去ポスト(2025年1月)では「誰か追跡取材してほしい」とメディア巻き込みを呼びかけ、単なる個人批判ではなく、社会的議論の喚起を狙っています。
- 宋先生の立場: 女性ヘルスケアの啓発者として、書籍(『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』など)やメディア「crumii」でSRHR(性的生殖健康権)を推進。無認可NIPTは「女性の権利を侵害する」との見方で、倫理的・経済的搾取を許さない姿勢が一貫。麻生先生の最近の申告漏れ問題(2025年10月報道)も絡め、信頼回復のチャンスとして「これを機に」と促すニュアンスもあります。
全体として、穏やかな文体ながら、リンク付きで証拠を示すことで「事実ベースの追及」を強調。宋先生のフォロワー(12万超、主に女性・医療関係者)層を意識した、共感を呼ぶ発信です。
今後の予想
- 麻生クリニック側の対応: 過去の宣言通り、短期的に提携解消の可能性が高い。10月13日の申告漏れ修正謝罪ポスト(Likes 205、Views 50万超)で信頼失墜中であり、宋先生の指摘が再燃すれば、即時撤退を発表する公算大。すでに一部クリニック(AGAスキン)がリストから外れる兆しが見られますが、グループ全体の完全撤退まで1-2ヶ月かかるかも。麻生先生はサーフィンや音楽を趣味に公言するインフルエンサー型医師なので、SNSで「妊婦の声に応えました」とポジティブPRする可能性。
- NIPT業界の動き: 無認可施設の数は減少傾向(2023年認証開始後、トラブル報道減)ですが、2025年現在も50施設前後残存。宋先生のような専門医の発信が続けば、厚労省や学会がさらなる規制強化(例: 採血窓口の禁止)を検討。妊婦側の意識向上で、無認可利用が20-30%減る予想。逆に、検査会社(DNA先端医療など)は提携先を地方・小規模クリニックに移す「地下化」リスクあり。
- 宋先生の活動: このポストがバズれば(Views 44万超で勢いあり)、crumiiメディアで特集記事化や、産婦人科医ネットワーク(例: やっきー先生@ yacky_sanfuら)との連帯強化へ。2025年末までに、無認可是正キャンペーンを展開し、認可施設拡大を後押し。最終的に、NIPTの「アクセシビリティ向上 vs. 倫理厳守」のバランスが社会議論の焦点に。
この問題は、医療の商業化と患者中心主義の対立を象徴します。妊婦の方は、必ず認可施設を選び、事前相談を推奨します。追加情報が必要ならお知らせください。