ANN世論調査(2025年10月25-26日実施)の概要
ANN(テレビ朝日系列)の最新世論調査(RDD方式電話調査、有効回答数約2,530、回答率41.8%)では、高市内閣の発足後初の本格的な支持率測定が行われました。内閣支持率は58.7%(不支持率21.8%)と、発足直後のハネムーン効果が顕著で、前内閣(石破内閣)の最終調査時(9月)から24.4ポイント上昇。支持理由のトップは「政策に期待が持てるから」(35%)で、保守層や若年層からの期待が集まっています。一方、政党支持率では自民党が37.4%と首位を維持しつつ、維新との連立効果が表れ、全体的に与党側に追い風となっています。
内閣支持率の詳細
- 支持率: 58.7%(前回比+24.4pt、石破内閣末期比)
- 不支持率: 21.8%(前回比-19.2pt)
- 支持理由の内訳(上位3つ):
- 政策に期待: 35%
- 内閣の顔ぶれ: 25%
- 実行力がある: 20%
- 連立政権関連の評価:
- 日本維新の会との連立: 「よかった」49%、「よくなかった」29%
- 公明党の連立離脱: 「よかった」70%、「よくなかった」10%
これらの数字は、高市首相の「議員削減」公約(賛成約70%)や保守寄り政策が、無党派層の一部を取り込み、支持を押し上げていることを示唆します。
政党支持率の詳細
提供されたデータに基づき、前回(9月調査)比でまとめます。合計支持率は約76%(無党派21.5%)で、全体の流動性が高い状況です。
| 政党 | 支持率 (%) | 前回比 |
|---|
| 自民党 | 37.4 | +4.2 |
| 立憲民主党 | 9.0 | +1.3 |
| 日本維新の会 | 7.4 | +4.2 |
| 国民民主党 | 6.2 | -1.3 |
| 公明党 | 3.8 | +0.3 |
| 参政党 | 3.5 | -4.3 |
| れいわ新選組 | 2.4 | -0.3 |
| 共産党 | 2.4 | -1.2 |
| 日本保守党 | 0.9 | -0.2 |
| 社民党 | 0.8 | -0.4 |
| チームみらい | 0.6 | +0.6 |
| 無党派 | 21.5 | -1.7 |
| 27 | | |
| | |
| 17 | | |
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分析・解説
全体傾向
- 与党側の回復基調: 自民党の37.4%は、共同通信や時事通信の直近調査(自民19-31%台)と比べ高めで、高市首相の就任による「保守回帰」効果が明確。維新の+4.2pt急伸は、連立参加による「改革派連合」イメージの向上を反映し、両党合計で44.8%と過半数近くを占めています。一方、公明の微増は連立離脱の影響を最小限に抑えた形ですが、全体の与党支持は公明離脱で「保守・改革重視」のシフトを示唆。
- 野党の二極化: 立民の9.0%は安定推移ですが、国民の-1.3pt減と参政の-4.3pt急落は、野党再編の停滞を象徴。参政は参院選後の勢いが失速(前月比で野党トップから転落)、れいわ・共産の低迷は左派票の分散を露呈。保守党の低位停滞は、高市人気の「自民回帰」を助長しています。
- 無党派の縮小: 21.5%(-1.7pt)は、連立再編の「新政権効果」で一部が与党へ流入した可能性大。X(旧Twitter)上の反応でも、「高市内閣の政策期待」で無党派の支持シフトが指摘されています。
- 比較視点: 他の調査(例: 共同10月調査 自民31.4%、時事10月 自民19.7%)より自民・維新が強めに出たのは、ANNのサンプル特性(携帯電話併用)による若年層・都市部寄りバイアスか。平均値では自民約30%台、無党派25%前後が標準的です。
背景要因
- 高市内閣のハネムーン: 発足1ヶ月で58.7%は、岸田内閣発足時(55.7%)を上回り、女性首相としての新鮮さや「議員削減」公約が効いています。Xでは「政策期待35%が本物」との声が多く、保守層の結束が自民支持を押し上げ。
- 連立再編の影響: 維新連立「よかった」49%は、行政改革共有の相乗効果。公明離脱「よかった」70%は、平和主義イメージの乖離が浮き彫りで、与党の「右傾化」を国民が容認。
- 野党の課題: 参政急落は、ポピュリズムの限界(参院選後スキャンダル?)。立民の安定は「与党批判の受け皿」役ですが、維新の伸びに押され、野党第一党の地位が危うい。
今後の予想
- 短期(11-12月): 高市内閣支持率は60%台維持の可能性高く、予算編成や日米首脳会談でさらに上昇(ハネムーン期の平均+10pt)。自民・維新支持は40%超えへ、連立政策(議員削減、万博関連)の実行で無党派流入加速。一方、参政・国民は低迷継続、野党再編(立民+国民?)の動き次第で変動。
- 中期(2026年参院選まで): 与党優位継続も、経済政策(消費税減税議論)や外交(トランプ政権対応)で不支持率上昇リスク。野党は立民中心の「反与党連合」形成が鍵で、維新離脱シナリオなら自民単独支持30%割れの可能性。無党派25%超えで流動化し、比例投票先は自民25-30%、維新10%、立民8-10%と予想。
- リスク要因: 物価高再燃やスキャンダルで支持急落(過去内閣平均ハネムーン後-15pt)。X反応では「高市人気一過性?」の懸念も、政策実行で定着すれば自民復権基調。
この調査は政界再編の「新フェーズ」を示す好材料ですが、複数調査の平均で確認を。詳細はANN公式(https://www.tv-asahi.co.jp/hst/poll/202510/)参照。 28 10
自民37.4(+4.2)
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