膵臓がんは5年生存率が低く10% 他の低い5年生存率のがん種は？

日本のがん5年生存率（相対生存率）に関する最新のデータ（主に国立がん研究センターの集計に基づく）では、膵臓がんの生存率が約10.5%と最も低い水準に位置づけられています。他の低いがん種として、以下のようなものが挙げられます。これらは主に2010年代後半～2020年代初頭の診断症例を基にした値で、早期発見や治療進歩により変動しますが、全体として難治性が高い傾向です。

低い5年生存率のがん種（概ね30%未満のもの、膵臓がんを除く）

• 肺がん: 約41.4%（特に小細胞肺がんはさらに低く、全体の肺がんの約15%を占める）。喫煙や大気汚染が主因で、診断時の進行度が高いため生存率が低い。
• 肝臓がん: 約40.4%（肝硬変を背景に持つケースが多く、肝内胆管がんを含むとさらに厳しい）。B型・C型肝炎の影響が大きい。
• 食道がん: 約38%（早期発見が難しく、飲酒・喫煙がリスク要因）。
• 胆道がん: 約30%前後（診断が遅れやすく、手術適応が限定的）。

これらの値は、国立がん研究センターの全国がんセンター協議会加盟施設データを基にしたもので、全体のがん5年生存率（約68%）と比べて顕著に低いです。膵臓がん同様、早期発見の難しさや治療抵抗性が要因です。一方、前立腺がんや甲状腺がんは90%以上と高く、対照的です。

詳細な最新データは国立がん研究センターのウェブサイトで確認可能です。個別のケースでは病期や治療法により大きく異なりますので、専門医への相談をおすすめします。