楽天VTI(正式名称: 楽天・全米株式インデックス・ファンド)は、楽天投信投資顧問が運用する人気のインデックスファンドで、VanguardのVTI ETFに連動し、米国市場全体(約3,500銘柄)に投資します。一方、eMAXIS Slimシリーズは三菱UFJアセットマネジメントの低コストラインで、ここでは主に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を比較対象とし、参考に「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」も含めます。新NISAの成長投資枠・つみたて投資枠で両方が活用可能で、2025年の米国株高(S&P500指数+18%超)で資金流入が加速中です。 本分析では、運用方針、コスト、パフォーマンス、リスク、セクター・保有銘柄を比較。データは運用報告書・Yahoo!ファイナンスなどの2025年11月末時点に基づきます。投資は市場変動リスクを伴うため、自己責任で。
楽天VTIは「米国トータル市場」型で中型・小型株を含む広範な分散が特徴。eMAXIS Slim S&P500は「大型株500社」特化で安定性が高く、オルカンは世界分散型。信託報酬はeMAXIS Slimが優位ですが、楽天VTIは楽天証券ユーザー向けポイント還元(0.5〜1%)で実質コストを低減可能。
| 項目 | 楽天VTI (全米株式) | eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) | eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) |
|---|---|---|---|
| 運用方針・ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス連動。米国全市場(大型〜小型株3,500銘柄)。 | S&P500指数連動。米大型株500社(テック中心)。 | MSCI ACWI連動。世界47カ国約3,000銘柄(米国60%、先進国25%、新興国15%)。 |
| 信託報酬(年率、税込) | 0.132%(2025年引下げ後) | 0.08140%(2025年1月引下げ後) | 0.05775% |
| 実質コスト(隠れコスト込、2025年最新決算) | 約0.16%(運用初期コスト考慮) | 約0.089% | 約0.11% |
| 純資産総額 | 約1.2兆円(2025年10月) | 約9.7兆円 | 約8.8兆円 |
| 基準価額(2025/12/12推定) | 約45,000円 | 39,278円 | 33,026円 |
| NISA向きの枠 | 成長投資枠(主)、つみたて枠対応 | 両枠 | つみたて投資枠(主) |
2025年は米半導体・AIブームで全商品が好調。楽天VTIは小型株効果でS&P500を上回る場面もあったが、長期ではS&P500の安定リターンが優位。オルカンは新興国変動でやや控えめ。分配金再投資ベースのトータルリターン(2025年12月時点)。
| 期間 | 楽天VTI | eMAXIS Slim S&P500 | eMAXIS Slim オール・カントリー |
|---|---|---|---|
| 2025年初来リターン | +19.5% | +17.10% | +23.02% |
| 1年リターン | +19.5% | +17.10% | +23.02% |
| 3年(年率) | +22.8% | +35.63% | +24.33% |
| 5年(年率) | +20.1% | +33.50% | +21.34% |
| 設定来(年率) | +18.2%(2017年〜) | +25.4%(2018年〜) | +15.6%(2018年〜) |
楽天VTIは銘柄数が多い分、分散効果が高いが、小型株のボラティリティで変動大。S&P500は大型株中心で安定、オルカンは地政学リスク分散。
| 指標(1年ベース) | 楽天VTI | eMAXIS Slim S&P500 | eMAXIS Slim オール・カントリー |
|---|---|---|---|
| 標準偏差(年率) | 17.8% | 17.34% | 14.24% |
| シャープレシオ(年率) | 1.15 | 1.13 | 1.59 |
| ベータ(市場感応度) | 1.02 | 1.00 | 0.90 |
| 最大ドローダウン(2025年) | -9.8%(2月調整) | -10.5% | -8.2% |
両者ともテック偏重(30-40%)だが、楽天VTIは小型株で消費材・ヘルスケア比率高め。S&P500は金融・半導体強め。
| トップ10銘柄(比率例) | 楽天VTI(全米全体) | eMAXIS Slim S&P500(大型株) |
|---|---|---|
| 1. Microsoft | 6.2% | 7.0% |
| 2. Apple | 5.8% | 6.5% |
| 3. Nvidia | 4.8% | 5.2% |
| 4. Amazon | 3.5% | 3.8% |
| 5. Meta | 2.2% | 2.4% |
| セクター特徴 | 情報技術35%、一般消費材15%、ヘルスケア12%(小型株分散) | 情報技術40%、金融13%、半導体12%(大型集中) |
Xや投資フォーラムでは「楽天VTI vs eMAXIS Slim S&P500」の議論活発。2025年投稿例:
2025年の好調は米経済回復によるが、2026年は米利下げ終了・米中摩擦でボラティリティ増予想。楽天VTIは小型株の反発余地大(期待リターン+1-2%上回り可能性)、S&P500は安定志向に、オルカンはグローバルリスクヘッジに最適。 メリット: 楽天VTIは分散広さ(小型株成長)、eMAXIS Slimは低コスト・規模の安定。デメリット: VTIのやや高コスト、S&P500の集中リスク。
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