京都大学CiRAパーキンソン病治験の参加方法（2025年12月13日時点）
京都大学iPS細胞研究所（CiRA）と京都大学医学部附属病院が実施した「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」（治験番号: jRCT2090220384、UMIN000033564）は、2018年8月開始の第I/II相治験で、2023年末に患者登録を終了し、2025年4月にNature誌で安全性と有効性が発表されました。 現在、この特定治験の新規参加募集は終了していますが、住友ファーマによる承認申請（2025年8月予定）が進行中であり、条件付き承認後の実用化に向けた後続治験や関連試験が予定されています。 参加希望者は、主治医経由での相談が推奨され、直接の募集は病院の特設ページや治験情報システムを通じて確認可能です。以下で詳細をまとめます。
治験の概要と現在のステータス
- 内容: 他家（第三者由来）iPS細胞ストックから作製したドパミン神経前駆細胞を、患者の脳（被内被殻部）に移植。免疫抑制剤（タクロリムス）を使用して拒絶反応を防ぎ、ドパミン産生を回復させる。対象は進行期パーキンソン病患者で、運動症状（動作緩慢、振戦など）の改善を目指す。
- 実施期間: 2018年8月開始、2023年末終了（7名参加）。
- 結果: 安全性確認（腫瘍形成なし、副作用軽微）。有効性示唆（参加者6名中4名で運動機能改善、MDS-UPDRSスコア低下）。
- ステータス（2025年12月）: 終了済み。住友ファーマが2025年夏に製造販売承認申請予定で、条件付き承認（仮承認）で早期実用化の可能性。海外（米国カリフォルニア大学サンディエゴ校）でも類似治験進行中。
新規参加は不可能ですが、承認後のPhase III治験や関連研究で機会が生まれる可能性があります。CiRAのFAQでは、治験終了後も情報提供を継続中です。
対象者と参加条件
過去の募集に基づき、以下の基準が適用され、後続試験でも類似とみられます。詳細は主治医と相談を。
| 条件カテゴリ | 詳細 |
|---|
| 年齢・診断 | 50〜69歳のパーキンソン病診断者（Hoehn-Yahrステージ3〜4、薬物療法で運動合併症あり）。 |
| 症状 | 動作緩慢、筋強剛、振戦などの運動症状が顕著。非運動症状（認知症など）が軽度。 |
| 除外基準 | 重度認知障害、精神疾患、免疫不全、腫瘍歴、妊娠中。MRI/CTで脳異常なし。 |
| その他 | 同意能力あり、移植後の追跡観察（数年）可能。免疫抑制剤耐性。 |
参加者は京都大学医学部附属病院でスクリーニング検査（MRI、血液検査、神経機能評価）を受けます。
参加方法のステップ
この治験は終了していますが、類似の後続試験（住友ファーマ主導）への参加を希望する場合、以下の流れを推奨。直接応募ではなく、医療機関経由が原則です。
- 主治医に相談: パーキンソン病専門医（神経内科）へ現在の症状と治験希望を伝える。主治医がCiRA/京大病院へ紹介状を作成。
- 情報確認:
- 京都大学医学部附属病院の特設ページ（https://neurology.kuhp.kyoto-u.ac.jp/ips/）で最新情報をチェック。過去の募集ページにFAQあり。
- 治験情報システム（jRCT: https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2090220384）でステータス確認。
- CiRA公式FAQ（https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/faq/faq_patient.html）で対象・費用を参照。
- 連絡・スクリーニング: 京大病院脳神経内科（TEL: 075-751-3641、または治験担当窓口）へ主治医経由で問い合わせ。同意書取得後、詳細検査。
- 参加決定: 適合すれば移植（手術約2-3時間、入院1週間程度）。追跡観察（1年以上の定期通院）。
- 費用: 治験中は研究費負担（検査・薬剤無料）。保険適用外部分は自己負担だが、支援あり（タイムセラ株式会社など）。
- リスク: 移植手術の感染・出血、免疫抑制剤の副作用（感染リスク増）。安全性は確認済み。
評価と注意点
- 評価: 参加者のQOL向上（薬量減、症状軽減）が期待され、Nature発表で国際的に高評価。 しかし、症例数少なく長期データ不足のため、後続試験が必要。
- 注意: 治験はボランティア性で、効果保証なし。精神的・身体的負担を考慮。X（旧Twitter）では「主治医経由が確実」との患者声多数。
- 代替オプション: 終了治験の代替として、住友ファーマの企業治験（2025年進行中）や米国BlueRockのPhase IIを検討。厚労省の「再生医療等提供計画」もチェック。
参加希望は早めの主治医相談を。最新情報はCiRA（https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/）や京大病院サイトを参照。追加質問（例: 費用詳細）あればどうぞ！