ニュース詳細:楽天・辰己涼介の国内FA権行使と現状
2025年オフシーズン、楽天イーグルスの外野手・辰己涼介(28歳)が国内FA権を行使したものの、獲得オファーがなく「どこからも何もない」状態が続いているというニュースは、NPBのFA市場の厳しさを象徴する話題です。主な情報源はスポーツニッポンやJ-CASTニュースなどの報道で、辰己本人のコメントを中心に報じられています。以下に時系列で詳細をまとめます。
背景と経緯
- 2025年シーズン中の状況: 辰己は今季、打撃面で不振(打率.188、0本塁打、7打点、詳細な通算は不明だが全体的に低調)を露呈し、2軍落ちも経験。一方で、守備はリーグトップクラスで、センターの本職として337守備機会でわずか1失策と安定。走塁も2年連続20盗塁を記録し、5年連続ゴールデングラブ賞(GG賞)受賞の守備の名手として評価が高い。 1
- メジャー挑戦の断念: 元々、辰己はポスティングシステム(ポスティング)を利用したMLB移籍を球団に申請。しかし、楽天側がこれを認めず、国内FA権行使という苦渋の選択に。11月11日、楽天モバイルパークで取材に応じ、「総合的に判断した。まず野球がうまくなりたい」と行使を表明。メジャー挑戦については「諦めたわけではない」と語り、将来的な海外志向を強調した。 5 12
- FA公示と初期反応: 11月12日、NPBにより国内FA宣言選手として公示(同組には日本ハムの松本剛、ソフトバンクの東浜巨らがいる)。当初は守備力の高さから「争奪戦の可能性」との報道もあったが、辰己のメジャー志向が他球団の懸念材料に。11月16日、サンスポのコラムでは「海外志向で国内FA行使は異彩を放つ」と指摘され、意図が不明瞭との声が上がった。 9
現在のオファー状況
- 11月22日(ファン感謝祭): 辰己本人が「特に何もないですね。僕が一番わかってない」とコメント。交渉の有無や決断目安についても「言えることはない」と曖昧に。ファンから残留要望の声もあったが、具体的な進展なし。 8
- 12月上旬の最新動向: 12月10日時点で「どこからも何もない」状態が継続。J-CASTニュースによると、パ・リーグ球団関係者は「ウチは獲得に動きません」と即答し、理由として「メジャー志向が強いのに国内FA行使が不可解。FA移籍してもすぐにメジャー挑戦するのでは?」と指摘。辰己の「独特の個性と考え方が理解されにくい」との評価も。 1 3 また、NEWSポストセブン(12月8日)では「球場外の立ち振る舞い(例: GG賞式での金ピカ衣装)」が他球団の二の足を踏む要因と報じられ、YouTuber妻のサポートが献身的である一方で、イメージのギャップがネックに。 13
- 楽天側の対応: 石井一久GMが12月10日、「もちろん残ってもらいたい」と残留を強くアピール。宣言残留を認め、継続交渉中。辰己の「野球人生の身の振り方」を尊重する姿勢を示している。 7
X(旧Twitter)上では、FA行使直後の11月11日頃に「守備超一流」「争奪戦へ」とのポジティブ投稿が多かったが、12月に入り「オファー来ない」「厳しいFA戦線」との懸念投稿が増加。ファンからは「残留希望」の声が目立つ。 15 24
分析:なぜオファーがないのか?
辰己のFA市場での苦戦は、単なる成績不振ではなく、複数の要因が絡む複合的な問題です。
- 強みと市場価値: 28歳と若く、守備・走塁はNPBトップクラス(GG5連続、20盗塁)。同タイプの松本剛(今季打率.188、0HR)が日本ハムから巨人へ移籍した事例から、守備重視の球団(巨人、DeNAなど)で需要ありそう。 1 しかし、打撃の不安定さ(今季低打率)が「即戦力」としての評価を下げる。
- 最大のネック: メジャー志向と「不可解さ」: ポスティング断念後の国内FA行使が、他球団に「本気度がわからない」「移籍しても長続きしないのでは?」という疑念を抱かせる。海外FA権取得は早くて2027年オフのため、国内で「つなぎ」として使うリスクを避けたい球団が多い。 3 6 X投稿でも「秘策あるなら見てみたい」との声があり、辰己の「奇抜さ」(金ピカ衣装や「三刀流」野望発言)が、伝統的なNPB球団の編成担当に「扱いにくい」と映る可能性。 9 10
- 市場全体の文脈: 2025年オフのFAは活発(伊藤光: DeNA→楽天、松本剛: 日本ハム→巨人)だが、辰己のような「中堅守備型」は高額補償(2巡目指名権)が必要で、コストパフォーマンスを厳しく見られる。楽天の外野陣(中島大輔の台頭)でレギュラー争いが激化しているのも、移籍の動機付けに。 5
全体として、辰己は「潜在能力高く魅力的な選手」だが、「信頼性と安定感」の欠如がオファーを阻んでいる。識者からは「FAしても自分の首を絞めるだけ」と酷評されるほど、戦略的なミスも指摘されている。 6
考察:辰己の心理と戦略のジレンマ
辰己の行動は、野心家らしい「型破りさ」を体現しています。メジャー諦めず「まず国内で上達」とのコメントから、短期的な国内移籍を「ステップ」として位置づけている可能性が高い。一方で、11月28日のGG賞式で「プロで優勝経験がない」「ピッチャーで賞取りたい」との野望を明かしたのは、移籍先の「ヒント」か? 投手転向を認める柔軟な球団(例: セ・リーグの育成重視チーム)を狙っているのかもしれません。 10
妻のYouTuber活動がサポート基盤となり、精神的な安定は保てている模様。 13 しかし、他球団の「戸惑い」は、辰己の個性が「エンターテイナー」寄りで、プロフェッショナルイメージとのギャップを生んでいる。楽天残留なら「守備の要」として復権のチャンスだが、移籍すれば「新天地で打撃改善」が鍵。結局、辰己の「何したい?」という本音が、市場の混乱を招いていると言えます。 9
今後の展開予測
- 短期(12月内): 12月8-11日のウインターミーティングで、MLBスカウトの動向が間接的に影響。則本昂大(楽天同僚の海外FA)の進展次第で、辰己のメジャー再申請の噂も浮上するかも。楽天との残留交渉が本格化し、年内の決着が濃厚(残留確率70%)。 7
- 移籍の可能性: オファーが出るなら、守備重視のセ・リーグ(巨人: 追加補強余地あり、DeNA: 外野穴)。パ・リーグではロッテやオリックスが候補だが、補償の重さがネック。万一移籍なら、年俸アップ(推定1億円前後)とレギュラー確約が条件。 22
- 長期: 残留なら2026年は中堅打者として打撃改革を迫られ、2027年オフの海外FA権取得へつなぐ。メジャー挑戦の「夢」を諦めない姿勢が、将来的に「日本版大谷」的なストーリーを生むかも。Xの反応からも、ファンは「残留待望」が主流で、辰己の「奇跡の逆転劇」を期待している。 10 19
このFAは、辰己の「個性 vs. 市場の常識」の対立を浮き彫りに。残留で安定か、移籍で挑戦か――年内着地が注目されます。追加情報があれば更新します!
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ニュース解説 このニュースは、2025年11月11日(FA権行使申請期間の最終日)に発表されたもので…
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