Categories: 政治について

小国公式SNS事例まとめ フィンランドつり目事件とナウル

他の小国公式SNS事例まとめ

ナウル共和国政府観光局(@nauru_japan)のユーモア満載の日本語投稿と丁寧な対応が人気を集めているように、小国(人口や面積が小さい国)の公式SNSアカウントでも、観光PRや外交を目的にユニークな運用をしている事例がいくつかあります。主にX(旧Twitter)やInstagramを中心に、ユーモアを交えたり、親しみやすい投稿でファンを増やしているものをピックアップ。ナウルのような大規模バズは稀ですが、認知度向上に成功しています。

1. スウェーデン (@Sweden / @swedense)

  • 特徴: 2011〜2016年頃、世界で最も革新的な公式アカウントとして有名。毎週異なる一般市民にアカウントを委託し、自由に投稿させる「Curators of Sweden」プロジェクトを実施。
  • ユーモア要素: 市民の日常や率直な意見(時には論争的なものも)が投稿され、公式らしからぬ本音トークが話題に。北欧の「幸福大国」イメージを崩さず、親しみやすさを演出。
  • 成果: 国際的に注目を集め、フォロワー急増。プロジェクト終了後も公式アカウントは観光・文化PRを継続。
  • ナウルとの類似点: 公式なのに「人間味」があり、対話重視。

2. アイスランド観光局 (Inspired by Iceland)

  • 特徴: @iceland アカウントや公式キャンペーンで、風景写真中心に観光PR。ユーモラスな動画広告がバズりやすい。
  • ユーモア要素: 2021年の「Icelandverse」キャンペーンが有名。Meta(Facebook)のメタバース発表をパロディし、「VRヘッドセット不要の本物の現実」をアピールする動画でMark Zuckerberg本人から反応を引き、世界的バズ(数百万ビュー)。
  • 成果: 観光回復に貢献。火山・オーロラなどの自然を活かしたウィットに富んだ投稿でファン獲得。
  • ナウルとの類似点: 皮肉やジョークを交えつつ、観光PRを自然に。炎上回避の巧みさ。

3. ツバル (Tuvalu) 関連アカウント

  • 特徴: 公式観光・政府アカウントは控えめ(例: @TuvaluTrade)。人口約1万人の小島国で、.tvドメインの収益が主。
  • ユーモア要素: 直接的なユーモア投稿は少ないが、海面上昇脅威を逆手に取った国際キャンペーン(例: 水中での気候変動演説)が話題。SNSではシンプルな自然・文化紹介。
  • 成果: 気候変動アピールで国際認知度アップ。ナウル同様、小国ゆえの「弱み」を強みに。
  • ナウルとの類似点: 人口規模が近く、観光PR中心だがバズはキャンペーン頼み。

4. ブータン (Bhutan) 観光・政府アカウント

  • 特徴: Gross National Happiness(国民総幸福量)を国是とし、公式アカウントで文化・自然・幸福哲学をPR。
  • ユーモア要素: 直接的なジョークは少ないが、「幸福大国」の自虐的・穏やかな投稿(例: 瞑想風景や伝統祭り)が癒し系で人気。幸福度調査結果をシェアし、国際的に注目。
  • 成果: 「世界一幸せな国」イメージで観光客誘致。SNSでGNHを広め、UN国際幸福デー制定に影響。
  • ナウルとの類似点: 独自の国家哲学をSNSで発信し、好感度向上。

5. その他の小国事例

  • モナコ: 観光・政府アカウントは豪華さを強調(ヨット・カジノ)。ユーモアは少なく、ビジュアル中心。
  • リヒテンシュタインやアンドラ: 公式アカウントは存在するが、地味。観光PRが主でバズ事例なし。
  • 太平洋小島嶼国(キリバス、マーシャル諸島など): 気候変動アピールが多く、真面目調。

分析とナウルとの比較

  • 共通点: 小国は予算・リソースが限られるため、SNSを低コストで観光PR・外交ツールに活用。ユーモアや独自性を武器に「親しみやすさ」で差別化。
  • ナウルの独自性: 日本語専用アカウントのユーモア(弁当投稿、自虐ジョーク、丁寧対応)が突出。日本人スタッフのセンスでフォロワー58万人超と、他国を圧倒。
  • 課題: 多くの小国アカウントは英語中心で、地味か真面目。ナウルのように「炎上を逆手に好印象転換」できる運用は稀。
  • 今後のトレンド: 気候変動や独自文化を活かしたキャンペーンが増加。ナウル式の「人間味」運用がモデルになる可能性。

これらの事例から、小国SNSの成功鍵は「本物らしさ」と「ウィット」にあるようです。ナウルが特に日本でヒットしたように、ターゲット言語・文化に合わせた運用が効果的です。

katchan17