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飯山陽と守る会がももちゃんを反訴 の解説と問題分析 今後の予想

背景と解説

この件は、2023年頃から続く日本保守党(代表:百田尚樹氏、事務総長:有本香氏)内部の対立が、2025年に本格化した言論・名誉毀損をめぐる複数の民事訴訟に発展したものです。中心人物は、元日本保守党候補者でイスラム思想研究者の飯山陽氏(@IiyamaAkari)と、その支援団体「日本保守党の言論弾圧から被害者を守る会」(通称:守る会)。これに対し、飯山氏を批判する日本保守党支持者の一人「ももちゃん」(@8wLyu09ajdD5MOg、ウグイス嬢として党の選挙活動に関与)が、個人として飯山氏を提訴したのが発端です。

経緯の概要

  • 対立の起源(2023-2024年): 飯山氏は日本保守党の東京15区補選候補として出馬要請を受けましたが、党の運営方針(例: LGBT理解増進法への対応、内部の言論統制)や百田氏の「ゴーストライター」疑惑などを公に批判。党側から「最低の女」「怨念系YouTuber」などと中傷され、党支持者によるネットリンチがエスカレートしました。ももちゃんは党の熱心な支持者で、百田塾(有料ファンコミュニティ)出身。選挙期間中、飯山氏の態度を「挨拶しない」「自分勝手」とX上で連日非難し、CoCo壱カレー事件(飯山氏の夫がカレーを買ったエピソードを党の失態に結びつけたデマ)などの投稿で飯山氏の社会的評価を低下させました。 6 13
  • 守る会の設立(2025年3月): 飯山氏への党側からの訴訟(名誉毀損、賠償請求総額数千万円規模)が相次いだため、守る会が発足。会長:藤岡信勝氏(教育研究者)、副会長:長谷川幸洋氏(ジャーナリスト)ら保守系言論人が集まり、寄付金で訴訟費用を支援。目的は「スラップ訴訟(言論封じのための戦略的提訴)対策」と「言論の自由防衛」ですが、内部で金銭トラブル(例: 契約前の弁護士発言問題)や個人情報公開(ももちゃんの本名・経歴の無断暴露)が発生し、内ゲバ(内部抗争)が起きています。 17 2
  • ももちゃんの提訴(2025年5月): ももちゃんは個人費用で飯山氏を名誉毀損で提訴(請求額660万円)。理由は、飯山氏のYouTube/X投稿が自身の名誉を傷つけたとするもの(例: ももちゃんの投稿を「デマ」「嘘つき」と批判)。ももちゃんは「カンパは求めない」「党とは無関係」と強調しましたが、党支持者から「正義の盾」と称賛を集めました。一方、守る会側はこれを「党のステルス言論弾圧」と位置づけ、支援対象に追加。 1
  • 反訴の発生(2025年10月28日): 守る会(飯山氏代理)は、ももちゃん訴訟①②を併合した裁判に対し、反訴を提起。内容は、ももちゃんのX投稿(飯山氏の家族関連デマ、選挙中の非難)による名誉毀損で、請求額同額の660万円。初回期日(10月30日)で裁判所は「無限訴訟の不毛さ」「国民の見え方悪化」「学生運動の内ゲバ崩壊を想起」と和解を促しましたが、守る会側は「被害者として手打ち不可」と拒否。次回期日は12月16日(Web)。 0

全体として、党の「言論統制 vs 批判者の抵抗」という構図が、個人レベルの泥沼化。総訴訟数は飯山氏側で8件超、守る会支援でさらに拡大中です。 18

問題分析

この反訴は、単なる個人間争いではなく、保守層の言論空間全体に深刻な問題を露呈しています。以下に主な論点を整理します。

問題点詳細分析影響
言論の自由 vs 名誉毀損の境界ももちゃんの投稿は党擁護の「熱心な支持表現」ですが、飯山氏の家族プライバシーを侵害(例: カレー事件のデマ拡散)。守る会の反訴はこれを名誉毀損と主張。一方、党側は飯山氏の党批判を「私怨」と切り捨て、スラップ訴訟で封じ込め。憲法21条(表現の自由)の観点から、公益性(党運営批判)の有無が争点だが、両者とも「事実認定の歪曲」が目立つ。
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保守言論の分断深化。支持者間の「内ゲバ」が党の信頼失墜を招き、選挙に悪影響(例: 2025年衆院選での党票分散)。
個人情報・プライバシー侵害守る会がももちゃんの本名・経緯を無断公開(YouTube)。ももちゃんは匿名性を保っていたが、これにより身バレ・脅迫リスク増大(飯山氏側も殺害予告被害)。反訴で住所入手経路(裁判所閲覧?)が争点化。
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ネットリンチの連鎖。女性当事者(飯山氏・ももちゃん)の精神的負担が深刻で、PTSD誘発の可能性。党支持者の「カウンター勢」による二次被害拡大。
寄付金・資金運用の不透明さ守る会は寄付で数千万円集め、反訴費用に充当。ももちゃんは「個人負担」と主張するが、党支持者から間接支援の声。守る会の内紛(藤岡氏の独断公開)で「マッチポンプ型ビジネス」と批判され、収支報告の欠如が詐欺疑念を呼ぶ。
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公益団体の信頼崩壊。寄付者が「飯山個人の私闘支援」と気づき、離反加速。公選法違反(寄付の選挙利用)リスクも。
社会・政治的影響裁判所の「不毛」指摘通り、無限ループ化。党の「言論弾圧」イメージが定着し、百田氏のニコ生中傷配信(猫組長ゲスト)が逆効果。
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保守票の分裂(参政党など他党流入)。メディア露出増で党の「ドロ沼」イメージ固定化、2025年統一地方選に波及。

これらの問題は、SNS時代の「エコーチェンバー」(同調圧力)が原因。党支持者の「正義の盾」意識が暴走し、批判者を「敵」とみなす構造が、民主主義の健全性を損ないます。

今後の予想

  • 短期(2025年12月-2026年春): ももちゃん訴訟の次回期日(12/16)で反訴陳述開始。裁判所が再び和解勧告する可能性高く、守る会側の拒否で審理継続。抜刀訴訟①(関連事案)の結審(12/3)で一部判決が出れば、連鎖的に他訴訟に影響。ももちゃん側が追加証拠(Xスクショ)提出で争点拡大の公算大。
  • 中期(2026年): 総額2,200万円超の訴訟群が並行審理され、判決ラッシュ。守る会が勝訴すれば「スラップ認定」で党のイメージダウン加速。一方、党側勝訴で飯山氏のYouTube活動制限(投稿削除強制)。内紛で守る会の寄付減速、藤岡氏らの離脱リスク。 12 17
  • 長期(2026年以降): 最高裁まで争う「消耗戦」化の可能性50%。党の選挙敗北(例: 2026年参院選)で和解圧力増大。言論空間の変化として、保守層の「中道化」(他党移行)や法改正議論(スラップ規制強化)が生まれるかも。最終的に「互いの名誉回復」型の部分和解が現実的ですが、党の「勝利至上主義」が障害に。

この争いは、保守政治の「多様性欠如」を象徴。両陣営が対話拒否を続ける限り、国民の利益は損なわれます。詳細は当事者のX/YouTubeを追跡推奨。

katchan17