2025年9月、北欧フィンランドのミスコンテスト「ミス・フィンランド」でグランプリに輝いたサラ・ザフチェ氏(22、コソボ系フィンランド人)が、SNSに目を指で吊り上げる「つり目」ポーズの写真を投稿(実際は友人が投稿)したことが発端です。このポーズは欧米圏でアジア人を揶揄する人種差別的なジェスチャーとして長年問題視されており、キャプションに「中国人と一緒に食べる」と書かれていたため、即座に国際的な批判を浴びました。ザフチェ氏は「頭痛でこめかみを揉んでいただけ」と釈明しましたが、ミス・フィンランド協会は12月10日に「いかなる人種差別も容認しない」との声明を出し、彼女の称号と王冠を剥奪する決定を下しました。 110 113
これに対し、フィンランドの右派政党「フィン人党」所属の国会議員らが擁護の姿勢を示し、自身も「つり目」ポーズの写真や動画をSNSに投稿。例えば、ユホ・エーロラ議員(50)はFacebookのプロフィール写真を自身の「つり目」写真に変更し、「私はサラ!」とコメントを添えました。他の議員(カイサ・ガレデウ氏ら)も同様の行動を取り、火に油を注ぐ形となりました。これにより、事件は単なるミスコンテストのスキャンダルから、フィンランド社会の構造的なアジア人差別問題へ拡大。X(旧Twitter)では「#FinlandRacism」や「#StopAsianHate」などのハッシュタグがトレンド入りし、日本を含むアジア圏で大炎上しました。 111 112
特に日本では、フィンランドのサウナ文化やムーミン、北欧文学などのファン層が失望を露わに。仮面女子の猪狩ともかさんをはじめ、著名人からも「アジア人を馬鹿にしている」「可哀想な人たち」との批判が相次ぎました。 111 114
クエリで引用されたポスト(ID: 2000532267945320887、12月15日投稿)は、大使館がここ数日受けた「人種差別に関する意見・質問」への公式対応です。内容は、政府の平等推進を強調しつつ、個別政治家の発言を「公式見解ではない」と切り離すもの。続きのポスト(ID: 2000532272030572634)で「人種差別は依然課題」「公の場で議論を」と呼びかけています。
しかし、このタイミングが最悪でした。直前の12月14日、大使館は「フィンランドの国連人権貢献70周年」を祝う投稿をし(ID: 2000059447993864489)、これが「アジア人差別を無視した厚かましさ」として大炎上。Viewsが200万超え、批判リプライが2000件以上殺到しました。 108 15日のポストも、Replies=42(投稿後数時間で増加中)、Views=24,000超と同様に炎上。返信の傾向を分析すると:
この炎上は、フィンランドの「白人中心主義(White Supremacy)」がアジア人に対して無自覚に残る構造を露呈。欧米の「Black Lives Matter」運動のように、SNSがグローバルな監視網となり、右派議員の「ジョーク」主張が逆効果に。 日本人ユーザーの反応は特に鋭く、「ダブルスタンダード(人権を語る国が差別する矛盾)」を指摘するものが目立ちます。ポストのViews増加率(投稿後1時間で10%超)から、炎上はピークを迎えつつあり、国際メディア(朝日新聞、J-CASTなど)でも報じられています。 108 110
根本原因は、フィンランドの移民増加(2025年現在、人口の10%超が移民)と右派ポピュリズムの台頭。フィン人党のような極右が「文化防衛」を掲げ、アジア人ステレオタイプを「ジョーク」として正当化する土壌です。これは欧州全体の課題(スウェーデンやフランスの移民排斥運動)と連動し、単なる「個人のミス」ではなく、社会的病巣を示しています。
この事件は「人権のダブルスタンダード」を浮き彫りにし、SNS時代の人種問題の教訓です。フィンランド政府の迅速なフォローアップが鍵で、日本側も冷静な議論を促す声が重要でしょう。