高市早苗内閣(2025年10月発足)は、「責任ある積極財政」を基本理念に掲げ、物価高対策を最優先としつつ、経済安全保障と成長投資を両立させる政策を推進しています。アベノミクスの流れを継ぎつつ、供給側重視(生産力・技術力強化)と危機管理投資を強調。初の総合経済対策(11月閣議決定、国費21.3兆円規模)と補正予算(一般会計18.3兆円、12月成立)が主な柱です。
| 分野 | 具体策 | 規模・詳細 |
|---|---|---|
| 物価高対策 | – 電気・ガス料金補助継続 – ガソリン・軽油税暫定税率廃止 – 診療・介護報酬引き上げ – 中小企業・農林水産業支援 – 重点支援地方交付金拡充(自治体自由活用) | – 補正予算で8.9兆円 – 交付金2兆円(食料品特別枠4000億円) – 「おこめ券」推奨(1人3000円相当、米購入用商品券)だが自治体判断。不人気で現金・プレミアム商品券を選択する自治体多数(効果小さいとの評価82%) |
| 税制・手取り増 | – 年収の壁引き上げ(160万円 → 178万円) – 中間層対象拡大(年収665万円以下、納税者8割) | – 国民民主党合意(12月決定、2026年実施) – 減税効果: 年収200万円で4000円、600万円で3.6万円 – 評価高く(57〜76%)、若年層支持の原動力 |
| 成長投資 | – 戦略17分野(AI、半導体、量子、バイオ、エネルギーなど)への官民投資 – サプライチェーン強化 – 造船業再生基金 | – 補正予算で6.4兆円 – 大胆減税・複数年度予算で民間投資誘導 |
| その他 | – 中小企業・地域支援(交付金増額) – 国土強靭化・防災投資 – 予備費確保(災害・クマ被害対応) | – 防衛関連1.6兆円 – 予備費0.7兆円 |
高市政権の経済政策は、短期的な生活支援と中長期の構造強化を並行。物価高が続く中、実行力と市場の反応が注目されます。