ジャンボ尾崎（尾崎将司）さん死去のニュース解説

ジャンボ尾崎（尾崎将司）さん死去のニュース解説

2025年12月23日、日本のゴルフ界のレジェンド「ジャンボ尾崎」こと尾崎将司さんが、S状結腸がん（ステージ4）のため78歳で亡くなりました。訃報は翌24日に長男の尾崎智春さんから発表され、国内主要メディア（読売新聞、スポニチ、日刊スポーツ、ゴルフダイジェストなど）や海外メディア（BBC、AP、ESPNなど）が一斉に報じました。葬儀は故人の遺志により近親者のみで家族葬とし、後日お別れの会を予定しています。

尾崎将司さんの主な経歴と功績

• 生年月日: 1947年1月24日（徳島県出身）
• 異色のキャリアスタート: 高校時代（徳島海南高校）は野球のエースで、1964年春の選抜高校野球大会（センバツ）で優勝。1965年にプロ野球・西鉄ライオンズ（現・埼玉西武ライオンズ）に入団しましたが、実働3年で退団し、ゴルフに転向。
• プロゴルファー転向後: 1970年にプロテスト合格。1971年に初優勝（日本プロ選手権）し、わずか3ヶ月で5勝を挙げる衝撃デビュー。
• 主な記録（日本ツアー制度施行後、1973年以降）:
• 国内ツアー通算94勝（歴代最多）
• プロ通算113勝（海外1勝含む）
• 賞金王12回（歴代最多、うち1994〜1998年は5年連続）
• 最年長優勝（55歳8ヶ月、2002年全日空オープン）
• その他: 年間最多勝、72ホール最少スコア記録など多数
• 愛称「ジャンボ」の由来: 大柄な体格（181cm、90kg）と豪快な飛距離から、1970年代初頭にボーイング747（ジャンボジェット）に例えられて定着。
• 時代を象徴する存在:
• 青木功、中嶋常幸との「AON時代」（1980年代を中心に男子ゴルフ人気を爆発的に高めた）
• 弟の健夫（ジェット、15勝）、直道（ジョー、32勝）と「尾崎三兄弟」、さらに飯合肇ら「ジャンボ軍団」でツアーを席巻
• 晩年の活動: 2019年を最後にツアー出場を控え、千葉市の「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」で後進育成。門下生に原英莉花、西郷真央、笹生優花、佐久間朱莉（2025年女子ツアー年間女王）らがおり、女子ゴルフ界にも大きな影響。
• 国際的評価: 2011年に世界ゴルフ殿堂入り。海外では「日本ゴルフのベーブ・ルース」と称されることも。

死因について

• 約1年前（2024年頃）にS状結腸がん（ステージ4）と診断。
• 本人の強い意志で入院せず、自宅療養を選択。
• S状結腸がんは大腸がんの一種で、日本人に発生頻度が高い部位（便が停滞しやすい）。リスク要因として飲酒、喫煙、食生活の欧米化などが挙げられ、近年日本での大腸がん全体が増加傾向です。

ゴルフ界・関係者の反応

• 青木功（AONの盟友）: 「もう一度、会いたかった」「大切な戦友を失い寂しい」
• 中嶋常幸: 「ありがとうの言葉しか」
• 弟たち（健夫・直道）: 「兄貴ありがとう」「感謝しかない」
• 松山英樹: 「深き驚きと悲しみ」「思いを継承し次の世代へ」
• 石川遼: 「背中で示してくださったことは今も根幹」
• 池田勇太: 「もっと生きてほしかった」
• 丸山茂樹: 生放送で涙ながらに追悼、「人生の宝」
• JGTO（日本ゴルフツアー機構）会長: 「真のプロゴルファー像を見せていただいた」

尾崎さんは、圧倒的な強さとカリスマで日本ゴルフの黄金時代を築き、人気を一般層に広げた功労者です。松山英樹や石川遼ら後輩たちもその影響を強く受けています。78歳という年齢で逝去は残念ですが、不滅の記録と教えはこれからもゴルフ界に生き続けます。

ご冥福をお祈りします。