吊り目問題(フィンランド)最新情報(2025年12月14日現在)
この問題は、2025年のミス・フィンランドに選ばれたサラ・ザフチェ(Sarah Dzafce)氏が、SNS上で拡散された写真で指を使って目を吊り上げるジェスチャー(いわゆる「つり目」ポーズ)をしたことが、アジア人に対する人種差別的行為とみなされ、国際的な批判を浴びたものです。写真のキャプションはフィンランド語で「kiinalaisen kaa syömäs」(中国人と一緒に食べる)という内容で、飲食店でのものとされています。
経緯の概要
- 2025年9月: サラ氏がミス・フィンランドに選出され、11月のミス・ユニバース世界大会に出場。
- 2025年11月末~12月初旬: 友人が投稿したとされる写真がSNS(Jodelなど)で拡散。アジア人を揶揄するジェスチャーと批判が殺到。日本を含むアジア圏からも強い非難。
- サラ氏の初動対応: 「頭痛でこめかみを揉んでいただけ」「意図はなかった」と釈明。
- 12月8日: サラ氏がInstagramで謝罪。「不快を与えたことを理解し、成長したい」と述べる。
- 12月10日: ミス・フィンランド協会が公式声明で差別を容認しない姿勢を表明し、徹底検証を約束。
- 12月11日: 協会が専門家協議と本人との話し合いを経て、称号剥奪を決定。理由は「ミス・フィンランドは国家代表として責任が伴い、行動と責任は切り離せない」「コンテストの価値観(尊重・平等)に反する」と説明。準優勝者のTara Lehtonen氏が新ミス・フィンランドに就任。
- 擁護側の動き: 極右政党「フィン人党(Finns Party)」所属の国会議員(Juho Eerola氏ら3人)が、サラ氏を支持する形で同様の「つり目」写真や動画を投稿。「頭痛緩和のポーズ」と主張し、連帯を示すが、これがさらに批判を呼び、教育相から「幼稚で無責任」と非難される。
- その他の反応: フィンランド在住の日本人によるオンライン署名(アジア人差別調査・改善要求)が4,000筆超集まる。日本メディアでも大きく報じられ、失望の声多数。
今後の展開の見通し
- ミス・フィンランド側: すでに称号剥奪で対応を終結。協会は「アジアコミュニティをはじめ被害者に謝罪」「人種差別は一切容認しない」と強調しており、さらなる処分や追加対応は予定されていない模様。新ミス・フィンランドのTara Lehtonen氏は「誇りと敬意を持って務める」と前向きな声明。
- 政治的側面: 擁護したフィン人党議員への批判が続き、政府内で議論の可能性あり。フィンランドは移民政策が厳格な極右勢力の影響が強い国ですが、北欧の平等イメージとのギャップで、社会的な人種差別意識向上の議論が広がるきっかけになるかも。
- 国際的影響: アジア圏(特に日本・中国)からの批判が強く、フィンランドの観光イメージに悪影響の懸念。オンライン署名などの市民運動が継続する可能性。
- 全体として: 事件はピークを過ぎ、称号剥奪で収束方向。ただし、人種差別教育やSNS投稿の責任に関する議論がフィンランド国内で残ると思われます。最新の大きな動きは12月13日時点でなく、静観中。
この問題は、欧米で長年タブー視されるアジア人嘲笑ジェスチャーが、北欧でも同様に深刻視された事例です。情報は複数メディア(J-CAST、朝日新聞、Helsinki Times、Daily Mailなど)から確認したものです。
関連
真偽の検証 このニュースは真実です。2025年のミス・フィンランド(Miss Suomi 2025)…
政治について
朝日新聞記事の詳細解説 朝日新聞の記事「フィンランド、ミスや国会議員つり目投稿 くり返されるアジア人…
政治について
吊り目ジェスチャーの欧米での認識とフィンランド議員の最近の投稿 吊り目ジェスチャーはアジア人容姿差別…
政治について