日本保守党の問題発言の詳細まとめ

日本保守党の問題発言の詳細まとめ

日本保守党（代表：百田尚樹、事務総長：有本香）は、2023年結党以来、保守的な政策（減税、移民政策是正、伝統文化保護など）を掲げ、2024年衆院選で3議席、2025年参院選で比例2議席を獲得し、国政政党として存在感を示しています。一方で、党幹部や関係者の発言・行動がたびたび物議を醸し、党内分裂や外部批判を招いています。主な問題発言・騒動を時系列でまとめます。

1. 百田尚樹代表関連の発言

• 「30歳超えたら子宮摘出」発言（2024年頃）
  YouTube番組で女性の出産年齢について過激なジョークを述べ、女性蔑視と批判され炎上。百田氏は撤回・謝罪したが、党のイメージダウンにつながった。
• 地方軽視発言（例: 「人口少ない鳥取から総理が…」）
  過去の発言が地方差別と指摘され、批判を集めた。
• 歴史認識関連
  第二次世界大戦での日本の役割を「アジア解放」と肯定的に述べる発言が、歴史修正主義と批判された。

2. 有本香事務総長関連の発言

• 日中友好議員連盟をめぐる「国防総省報告書」発言（2025年12月21日、NHK「日曜討論」）
  超党派の日中友好議員連盟（岡田克也氏副会長）について、「米国国防総省が、中国の影響工作機関として報告している」と述べ、岡田氏から「侮辱だ」と反発。
  実際の根拠は米国防情報局（DIA）の一般的な中国影響作戦報告と、ジェームスタウン財団のシンクタンク報告書で、議連を直接名指しした国防総省公式文書は存在しない。有本氏は26日のYouTubeで資料を示し反論・公開討論を要求したが、事実の混同・過大解釈として批判が続いている。

3. 元候補者・飯山陽（あかり）氏関連の内紛

• 2024年衆院東京15区補選で党公認候補として出馬・落選後、党運営や公約違反をYouTubeなどで批判（「騙されていた」など）。
  百田氏から「最低のクズ女」「頭のおかしなクソババア」と公然罵倒され、党側が名誉毀損で提訴。
  訴訟過程で党側提出の証拠（飯山氏配信の文字起こし）が恣意的に編集された疑惑が浮上。保守系メディア（WiLL、Hanada）も党批判を展開し、保守層の分裂を象徴する騒動となった。

4. 党内分裂（河村たかし共同代表との対立）

• 2025年、党運営・候補者選定・資金配分を巡り百田氏と河村氏が対立。
  河村氏は百田氏からペットボトル投げつけや「お前を殴ったら死ぬぞ」との脅迫を受けたと主張し、告訴状提出（威力業務妨害・脅迫容疑）。
  河村氏は離党届提出（2025年10月）、減税日本との特別友党関係も解消。河村氏に近い竹上裕子衆院議員も離党し、党は事実上分裂状態に。

これらの発言・騒動は、SNS炎上やメディア報道を呼び、党の支持層（主に保守派）を一部離反させた一方で、熱心な支持者からは「言論の自由」「既存政党批判」として擁護される二極化を招いています。

今後の展望（2025年12月時点）

• 党内状況
  河村氏離党後、百田・有本路線に純化。2025年12月には葛飾区議の蔦絵梨奈氏が加入（最年少38歳）し、組織強化を図っている。党大会で次期衆院選10議席目標を掲げ、大都市（東京・大阪・福岡）押さえを強調。
• 政策・活動
  重点は食料品消費税ゼロ、再エネ賦課金廃止、移民政策是正、憲法9条改正など。NHK日曜討論への出演（島田洋一政調会長など）が続き、補正予算・社会保障・日中関係で独自主張を展開。演説妨害への法的対応も積極的。
• 課題と可能性
  支持率は参院選後の伸び悩みが報じられ、参政党との競合や内紛の影響で埋没リスクあり。一方、保守層の不満（自民党批判）を吸収する受け皿として、地方選挙や次期衆院選で議席拡大の可能性。党員数は数万人規模で安定し、SNS発信力は強いため、2026年以降の選挙次第で勢力拡大か低迷かが分かれる見通しです。