タンザニア最新ニュースと情報(2025年11月4日時点)タンザニアでは、10月29日の大統領選挙・総選挙後、野党排除や投票の不正をめぐる抗議デモが全国的に拡大し、治安当局による弾圧で多数の死傷者が出ています。以下に、選挙の概要、抗議の状況、死者数、治安情報、国際反応をまとめます。情報は国際メディア、X(旧Twitter)の投稿、国連などの信頼できるソースに基づいていますが、インターネット遮断や報道制限により、死者数などの数字は推定値で、独立検証が難しい状況です。選挙の概要
- 日時と結果: 10月29日に大統領選・総選挙を実施。現職のサミア・スルフ・ハッサン大統領(与党・革命党/CCM)が得票率97.66%で圧勝し、11月3日に2期目の就任式を行いました。
- 問題点: 主要野党(CHADEMA党のトゥンドゥ・リス党首やACT-Wazalendo党の候補)が事前逮捕・資格剥奪で排除され、実質的に無競争選挙。野党側は「選挙コード署名拒否」を理由とした排除を「民主主義の破壊」と非難。投票日には投票所放火やボイコット呼びかけが発生。
- 背景: ハッサン大統領は2021年に前任者ジョン・マグフリ氏の死去後、副大統領から就任。当初は政治的自由化を進めましたが、選挙直前に弾圧を強化。経済格差(若年失業率高止まり)や腐敗が抗議の火種に。
抗議デモと弾圧の状況
- 発生経緯: 選挙直後からダル・エス・サラーム、ムワンザ、シンヤンガ、モロゴロなどの都市でデモが発生。主に若者中心で、野党排除や不正を訴え、平和的ボイコットから暴徒化(放火・略奪)へ移行。
- 政府対応: 軍・警察の投入、夜間外出禁止令、インターネット・電力遮断(10月29日~11月3日頃まで)。11月4日現在、インターネットは一部復旧し、市民が動画投稿を再開していますが、デモは散発的に継続。
- 死傷者数: 数字にばらつきあり(インターネット遮断で病院報告が不明瞭)。野党側は夜間殺害の懸念も指摘。
| ソース | 死者数推定 | 詳細 |
|---|
| 野党(CHADEMA党) | 約700人(ダル・エス・サラーム350人、ムワンザ200人超、他地域含む) | 病院調査に基づく。3日間の抗議で確認。 |
| 外交筋・治安関係者(AFP/BBC) | 数百人(最低500人) | 信頼できる証拠あり。病院・クリニックの記録から。 |
| 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR) | 最低10人 | ダル・エス・サラーム、シンヤンガ、モロゴロで確認。過剰武力(銃器・催涙ガス)使用を非難。 |
| アムネスティ・インターナショナル | 最低100人 | 選挙当日から2人死亡、以降増加。 |
| 政府・外相 | 「過大評価」「不明」 | 過剰武力否定。「犯罪者」として抗議者を非難。 |
- X上の目撃情報: 市民投稿で「路上に死体が転がる」「血の海のような道」「銃撃音が響く」動画が拡散。Amnestyの投稿では「ブラックアウト中に過剰鎮圧、死傷者多数」と警告。
治安悪化の状況
- 全体評価: 選挙前は比較的安定していましたが、現在は「治安悪化」状態。外務省(日本)は「抗議激化の可能性あり、不要不急の外出控えよ」と注意喚起(レベル引き上げ)。米国・英国・豪州も同様にリスク高を警告。
- 具体的なリスク:
- 抗議関連: 衝突で銃器使用の可能性。ダル・エス・サラーム中心にデモ継続、軍展開中。
- 犯罪: 選挙混乱に乗じた強盗・車両襲撃増加。銃器使用の凶悪犯罪も報告。
- その他: テロ潜伏の懸念(東海岸)。空港の国際線乱れ、移動制限。
- 旅行・滞在者向けアドバイス: 水・食料備蓄を推奨。X投稿では「外国人関与のデマ」も流れ、注意。国境(ケニア側)貿易影響も。
国際反応
- 国連・人権団体: 過剰武力の即時調査を要求。OHCHRは「平和的抗議の権利尊重」を強調。
- 欧米諸国: 英・加・ノルウェー外相が共同声明で「自制と表現の自由」を求め、EUは「選挙の公正性欠如」を非難。
- アフリカ連合(AU): ハッサン大統領勝利を祝賀しつつ、死者への哀悼。平和的解決を促す。
- 近隣国: ケニアが国境貿易中断警告。ウガンダ傭兵関与の噂(未確認)。
- Xの声: #TanzaniaElection #SamiaMustGo で抗議拡散。野党支持者から「民主主義の死」「英雄たちに敬礼」の投稿多数。
タンザニアの状況は流動的で、死者数の確定やデモの沈静化は不透明。ハッサン大統領は「外国人扇動」を主張していますが、国内の不満蓄積が根本原因です。
関連
状況の概要 玉木雄一郎国民民主党代表が立憲民主党(立民)との連携を拒否した発言(10月11日、大阪市…
政治について