2025年11月6日、テスラの年次株主総会(テキサス州オースティン)で、株主の75%以上がElon Musk CEOの報酬パッケージを承認しました。このパッケージは、テスラの時価総額を現在の約1.4兆ドルから10年以内に8.5兆ドルに引き上げるなどの野心的なマイルストーン達成を条件に、Musk氏に最大約423百万株の株式を付与するもので、価値は最大1兆ドル(約150兆円、1ドル=150円換算)に上ります。 これにより、Musk氏(現在純資産約4,730億ドル、世界一の富豪)は、条件クリアで史上初の「兆万長者(trillionaire)」となる可能性が生まれました。総会後、Musk氏はOptimus人型ロボットと共にステージでダンスを披露し、「これはテスラの未来を書き換える新章だ」と興奮を語りました。
この報酬計画は、2018年に承認された当初56億ドル規模のパッケージ(現在価値128億ドル超)が、2024年にデラウェア州裁判所で「取締役の独立性不足」を理由に無効化された反動です。 テスラは本社をデラウェアからテキサスに移し、2024年に再承認を試みましたが、裁判所の再拒否で新たな計画を提案。株主投票では賛成75%超を獲得しましたが、反対派も少なくありませんでした。
X(旧Twitter)上では、Musk支持派が「ロボット軍団構築のための必須投資」と熱狂。一方、批判派は「貪欲の病」と揶揄し、株価変動を懸念する声が広がっています。 総じて、テスラの「Musk中心主義」が株主の信頼を維持した形ですが、法的リスク(デラウェア上級裁判所審理継続)は残ります。
この承認はテスラの「EVメーカー」から「AI/ロボット企業」への転換を加速させるでしょう。Musk氏は総会で、Optimusの年産100万体(単価2万ドル)を目指し、Fremont工場で100万体ライン構築、Giga Texasで1,000万体規模を発表。Cybercab(Robotaxi)の2026年4月生産開始、Miami/Dallas/Phoenix/Las Vegasでのテスト拡大、新Roadsterの2026年4月公開も明らかになりました。 これにより、テスラの収益源はEV販売(現在主力)からFSDサブスク(年数億ドル)とロボット販売へシフト。アナリスト(WedbushのDan Ives氏)は「Musk氏のビジョンが株主価値を爆発させる」と評価。
総じて、承認はテスラの「スーパーサイクル」を象徴しますが、実行力が鍵。次回四半期決算(2026年1月)でOptimus進捗が株価の試金石となりそうです。Musk氏の「新書」執筆に期待!