新型日産リーフ(第3世代、2025年モデル)の誕生:性能・サイズ・特徴とライバル車比較
2025年6月17日にグローバル発表され、日本では2025年10月8日に「B7」グレードが正式公開、10月17日受注開始、2026年1月15日発売予定の新型日産リーフ(コードネーム:ZE2型)。現行モデル(2017年フルモデルチェンジ)から8年ぶりのフルモデルチェンジで、従来のコンパクトハッチバックからクロスオーバーSUVスタイルへ大胆にシフト。「ミニ・アリア」と称されるスタイリッシュなデザインが特徴で、航続距離の大幅向上や先進技術の搭載により、EV市場の競争激化に対応。生産は日本・栃木工場と英国・サンダーランド工場で、価格は518万円~651万円(税込)とやや高めだが、2025年度補助金(89万円)適用で実質400万円台後半から狙える。以下に性能・サイズ・特徴をまとめ、ライバル車との比較を解説します。
1. 性能
新型リーフは、バッテリー容量の拡大と効率化により、航続距離が現行の最大458km(WLTCモード)から大幅に向上。モーター出力も強化され、日常ユースから高速走行まで対応。主なスペックを表にまとめます(日本仕様B7グレード基準、FWDモデル)。
| 項目 | スペック詳細 | 現行モデル比較(40kWhグレード) |
|---|---|---|
| バッテリー容量 | 77kWh(リチウムイオンポスト系) | 40kWh(航続距離458km) |
| 航続距離 (WLTC) | 702km(FWD)、680km(4WD) | 458km(FWD) |
| モーター出力 | 225ps / 最大トルク 350Nm | 150ps / 320Nm |
| 駆動方式 | FWD(前輪駆動) / 4WD(e-4ORCE) | FWDのみ |
| 最高速度 | 160km/h | 144km/h |
| 0-100km/h加速 | 約6.5秒(FWD) | 約7.5秒 |
| 充電性能 | 急速: 10-80%で30分(DC 150kW対応) 普通: 6時間(200V) | 急速: 10-80%で60分(DC 50kW) |
| 価格(税込) | 518万8,700円~(B7 G) | 408万円~ |
- ポイント: バッテリー冷却システムの進化で高温時の劣化を抑制。V2H(Vehicle to Home)対応で、停電時電源供給可能。e-Pedal Step(回生ブレーキの新モード)でワンペダル操作をより滑らかに。
2. サイズ
クロスオーバースタイル採用で、現行より全長・全高が拡大し、SUVらしい視界と室内空間を確保。全幅はコンパクトを維持し、都市部走行に適応。ホイールベース延長で後席快適性向上。
| 項目 | 新型リーフ(FWD) | 現行リーフ比較 |
|---|---|---|
| 全長 | 4,510mm | 4,480mm |
| 全幅 | 1,820mm | 1,790mm |
| 全高 | 1,660mm | 1,540mm |
| ホイールベース | 2,790mm | 2,700mm |
| 最小回転半径 | 5.3m | 5.2m |
| 乗車定員 | 5名 | 5名 |
| トランク容量 | 450L(後席折り畳み1,500L) | 435L(1,400L) |
- ポイント: 地上高150mm(現行140mm)で悪路対応向上。CセグメントSUV相当のサイズ感で、駐車しやすくファミリー向け。
3. 特徴
- デザイン: クロスオーバー化で「Vモーショングリル」を進化させたシャープなフロントフェイス。LEDヘッドライト標準、ボディカラー8色(新色「アークブルー」追加)。インテリアは15インチ大型ディスプレイ採用、ナッパレザーシート(上級グレード)で高級感アップ。
- 先進技術: ProPILOT 2.1(ハンズオフ運転対応、高速道路自動運転)。AIアシスタント「NissanConnect EV」搭載で、スマホ連携の航続予測・リモート充電予約。サステナブル素材(リサイクルプラスチック)使用で環境配慮。
- 安全装備: 自動緊急ブレーキ、車線維持アシスト、360度カメラ。Euro NCAP 5つ星相当の安全性能。
- その他: 4WDモデル(e-4ORCE)は雪道・悪路に強く、日本市場向けカスタム(オーテックモデル: 専用エアロ)。航続距離702kmはBYDやテスラに匹敵し、EV普及の「現実解」として位置づけ。
ライバル車との比較
新型リーフの主なライバルは、テスラ モデル3(セダンEVの定番)、ヒュンダイ アイオニック5(クロスオーバーEV)、キア EV6(スポーティEV)。リーフは価格・実用性で優位だが、航続・加速でテスラに劣る。主なスペック比較を表にまとめます(日本仕様、2025年時点、WLTCモード、価格は税込・補助金前)。
| 項目 | 新型リーフ (B7 G FWD) | テスラ モデル3 (RWD) | ヒュンダイ アイオニック5 (スタンダード) | キア EV6 (ライト RWD) |
|---|---|---|---|---|
| 価格 | 519万円 | 611万円 | 629万円 | 589万円 |
| 航続距離 | 702km | 513km | 480km | 475km |
| バッテリー | 77kWh | 60kWh | 58kWh | 58kWh |
| 出力/トルク | 225ps/350Nm | 283ps/420Nm | 217ps/350Nm | 229ps/350Nm |
| 0-100km/h | 6.5秒 | 6.1秒 | 8.5秒 | 7.3秒 |
| サイズ (L×W×H) | 4,510×1,820×1,660mm | 4,694×1,849×1,443mm | 4,635×1,890×1,605mm | 4,680×1,880×1,550mm |
| 駆動方式 | FWD/4WD | RWD/AWD | RWD/AWD | RWD/AWD |
| 特徴 | クロスオーバー実用性高、V2H対応、補助金適用でコスパ◎ | 加速・OTA更新抜群、テスラアプリ連携 | 800V急速充電(18分10-80%)、レトロデザイン | 800V充電、GTラインのスポーティさ |
| 強み | 航続最長・価格安め、日産ディーラー網 | ブランド力・自動運転(FSD) | 室内広々、韓国車保証5年 | 走行安定性、価格バランス |
- vs テスラ モデル3: リーフは航続距離で上回るが、加速・テック面で劣勢。モデル3はセダンで低重心のハンドリングが魅力だが、リーフのSUVスタイルは視界・積載でファミリー向き。価格差でリーフが「エントリーEV」として勝る。
- vs ヒュンダイ アイオニック5: 両者クロスオーバー同士でサイズ近いが、リーフの航続702km vs 480kmで長距離優位。アイオニック5は800V超急速充電が強みだが、価格高め。リーフは日本市場の補助金・サービス網で実用性高。
- vs キア EV6: 加速・デザインでEV6がスポーティだが、航続でリーフ逆転。EV6の800V充電(18分)は利便性上だが、リーフのV2H・ProPILOTは日常使いで便利。価格ほぼ同等で、好み次第(スポーティ vs 実用)。
今後の展望
新型リーフは、EV普及の「現実派」としてテスラ中心の市場に一石を投じる存在。2026年2月の「B5」グレード(55kWh、航続約600km、価格450万円台)追加で選択肢拡大。販売目標は年間5万台超で、欧米・アジア展開でグローバルヒット狙い。課題は価格高騰抑制と充電インフラ拡充だが、航続702kmの実力で「EVの民主化」を加速させるでしょう。詳細は日産公式サイトでチェックを!