ニュースの概要
日本テレビ(日テレ)が2025年12月31日(大みそか)の夜6時から5時間半にわたり、『ヒロミが解決!八王子リホーム 大晦日SP ~豪華助っ人たちと、相撲部屋をつくる。~』を放送することを発表しました。この番組は、バラエティ『有吉ゼミ』内の人気コーナー「八王子リホーム」のスペシャル版で、ヒロミがDIYスキルを活かしてさまざまな施設や空間をリフォームする内容です。今回は、横綱を目指す子どもたちの相撲クラブの施設を大規模に改修。築100年以上の古民家を土俵や居住スペースとして生まれ変わらせるプロジェクトで、豪華ゲスト(具体名は未発表だが、過去にみやぞんやジェシーなどが参加)が助っ人として登場し、重機や新技術を駆使した作業が展開されます。一方、恒例の年末名物『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけない』シリーズ(通称「ガキ使 笑ってはいけない」)は、2021年から5年連続で放送見送りとなります。
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ニュースの解説・分析
1. 「八王子リホーム」SPの背景と意義
- 番組の成り立ちと人気の理由: 「八王子リホーム」は2018年頃から『有吉ゼミ』で始まったコーナーで、ヒロミの職人肌のDIY技術(大工経験を活かした本格的な作業)と、ゲストの芸能人たちの汗だく奮闘が魅力。過去には女子サッカーチームの更衣室や1,000坪の森を子どもたちの遊び場に変えるエピソードがあり、視聴率10%前後を記録するヒット企画です。2025年の大晦日SPはこれを拡大し、総工費や規模が過去最大級(1,000坪超の森リフォームに匹敵)。テーマが「未来の横綱を育てる相撲部屋」である点も、社会貢献色が強く、単なるバラエティを超えた感動要素を加えています。
- 大晦日枠の戦略的選択: 日テレの大みそか枠は、紅白歌合戦(NHK)や箱根駅伝(TBS)に対抗するエンタメの要。2024年までは「ぐるナイ おもしろBLACK」(TBS)のようなお笑い特番が競合していましたが、日テレは「ガキ使」休止後、2021年に「笑って年越したい!笑う大晦日」、2024年に「笑って年越し!世代対決旅」などで代打を務め、視聴率5-8%程度を維持。今回、ヒロミの安定した人気(50代以上の視聴層に強い)と、家族向けのポジティブコンテンツを選んだのは、スポンサー(建材メーカーやDIY関連企業)の獲得しやすさと、コンプライアンス(コンプラ)意識の高まりによるもの。X(旧Twitter)では「去年のぐるナイに対抗か」「ヒロミ兄貴のDIYで年越しは新鮮」との声が上がり、好感触です。
2. 「ガキ使 笑ってはいけない」5年連続見送りの要因
- 休止の経緯: シリーズは2005-2020年まで15年間、平均視聴率15-20%の国民的番組でしたが、2021年に松本人志の提案で「クオリティ低下を避ける」として休止。コロナ禍の影響(大人数ロケの難しさ)も指摘されましたが、本質は「笑いの多様化」と「コンプラ強化」。2024年1月の松本の活動休止(文春報道後の性加害疑惑による、吉本興業の判断)が決定的で、2025年復帰後も地上波復帰のハードルが高く、営業幹部が「スポンサー離れ」を懸念して見送り判断を下したと報じられています。X上では「ガキ使の机引き出しシーンが恋しい」「5年連続は寂しすぎる」との嘆きが相次ぎ、ファン層の喪失感が強い。
- 業界全体の文脈: バラエティの「笑いの規制」が厳しく、BPO(放送倫理・番組向上機構)の視線が強まる中、「笑ってはいけない」の過激な罰ゲーム(尻叩き)や下ネタはリスク大。松本復帰のニュース(11月1日『DOWNTOWN+』配信開始)で復活期待が高まったが、日テレは「安全牌」を優先。結果、視聴率低迷の代打特番が続き、2024年の「世代対決旅」は前年比ダウン(推定6%)でした。
3. 全体の影響分析
- 視聴者層のシフト: 「ガキ使」は20-40代の若年層中心でしたが、「八王子リホーム」は家族連れや中高年に訴求。日テレの視聴率シェア(2025年上半期で民放2位)が安定する一方、若者離れを防ぐため、配信サービス(TVer/Hulu)との連動を強化中。Xの反応では「ガキ使ファン失望派」と「ヒロミ新鮮派」が半々で、番組の二極化を象徴。
- 経済・スポンサー面: 「ガキ使」休止で失った広告収入(1回あたり数億円)を、ヒロミSPの建材タイアップでカバー。松本の配信復帰(月額1,100円の『DOWNTOWN+』)は地上波依存からの脱却を示唆し、業界のデジタルシフトを加速。
- 文化的側面: 大晦日が「お笑い一辺倒」から「感動DIY」へシフトするのは、ポストコロナの「癒し志向」反映。だが、「ガキ使」のような「爆笑文化」の空白は、TBS「水曜日のダウンタウン」などの後発番組にチャンスを与え、競争激化を招く。
今後の予想
- 2025年大晦日SPの成否: 放送規模(5時間半)とゲスト豪華さから、視聴率8-10%は堅いと予想。成功すれば2026年も継続し、「八王子リホーム」を年1回の定番に。失敗(5%割れ)なら、急遽お笑い特番(有吉弘行MCの新企画?)にシフト。Xの最新投稿では、日テレ公式の告知が1,000RT超えで、初動は良好。
- 「ガキ使」シリーズの行方: 2026年復活の可能性は30%程度。松本の地上波復帰が『ガキ使』企画構成から本格出演へ移行すればチャンスだが、コンプラで「罰ゲームなし版」にマイルド化か。配信『DOWNTOWN+』で「笑ってはいけない」スピンオフ(例: 海外ロケ版)が先行し、地上波は2027年以降に。代替として、日テレは「千鳥のクセがスゴいネタGP」大晦日版を強化する公算大。
- 業界トレンド: 大晦日特番は「ハイブリッド化」(生放送+配信)が主流に。ヒロミのような「実用エンタメ」が増え、お笑い王者はNetflix/TVerに移行。視聴者の声(Xで「ガキ使復活署名」トレンド入り中)次第で、日テレがファンサービス企画を投入するかも。
この決定は、日テレの「安定志向」を示す一方、伝統の喪失を惜しむ声も。年末の楽しみ方が多様化する中、視聴者の選択肢が増えるポジティブな変化と言えそうです。
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