フローレンスの病児保育サービス詳細(2025年11月時点)

認定NPO法人フローレンス(以下、フローレンス)の病児保育は、日本で初めて「共済型・訪問型」を実現したモデルで、2005年開始。共働き・ひとり親家庭の「子どもが急病で預けられない」課題を解決する社会インフラとして、全国に普及。現在は訪問型施設型の2軸で展開し、自治体提携・保険適用で低料金化を実現しています。以下にサービス内容、料金、利用条件、運営体制、実績を詳細にまとめます(公式サイト・事業報告書・自治体資料に基づく)。


1. サービス概要

項目内容
サービス名「フローレンスの病児保育」
開始年2005年4月(日本初の訪問型病児保育)
提供形態訪問型(保育スタッフが自宅へ)
施設型(専用病児保育室)
対象児童0歳(生後57日目)~小学6年生
対象疾患発熱・風邪・インフルエンザ・胃腸炎・水ぼうそう・RSウイルスなど
※重篤疾患(医療ケア児)は別事業「医療ケア児訪問保育」対応
対応エリア東京23区・武蔵野市・三鷹市・川崎市・横浜市・名古屋市・大阪市・福岡市(2025年現在)
提携自治体渋谷区・港区・千代田区・世田谷区・品川区・目黒区・杉並区・武蔵野市・三鷹市・川崎市・横浜市・名古屋市・大阪市・福岡市(14自治体)

2. サービス内容詳細

① 訪問型病児保育(主力)

  • 特徴:保育スタッフが自宅に訪問し、1対1で保育。親は仕事に行ける。
  • 利用時間8:00~18:00(最大10時間)
  • 当日予約:前日18:00~当日6:00(緊急対応)
  • 保育内容
  • 体調観察(体温・食事・排泄)
  • 遊び・読み聞かせ・昼寝
  • 食事提供(希望時、別料金)
  • 薬の投与(医師指示書必要)
  • スタッフ:保育士・看護師・子育て経験者(研修30時間以上)

② 施設型病児保育(「病児保育室フローレンス」)

  • 特徴:専用施設で複数児童を預かる(定員3~6名)
  • 開所時間:7:30~18:30(自治体による)
  • 施設例
  • 渋谷区:おやこ基地シブヤ内(2025年現在、障害児保育は休止)
  • 港区:芝浦アイランド病児保育室
  • 名古屋市:中区栄・千種区など
  • 感染対策:個室隔離、換気、消毒徹底

3. 利用料金(保険適用後)

フローレンスは共済型(会員制)で、保険・補助金併用により低価格化。

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項目料金(1日あたり)
基本料金(非会員)2,500円
会員料金(月会費制)1,000円(保険適用後)
自治体補助後(例:渋谷区)0円~500円
食事代(希望時)500円
キャンセル料前日18時まで無料、当日2,000円
  • 月会費:2,000円(家族会員)→ 保険適用で実質負担減
  • 保険適用:全国病児保育協議会共済(フローレンスが事務局)

4. 利用フロー

graph TD
    A[会員登録] --> B[前日18時~当日6時予約]
    B --> C{訪問型?}
    C -->|はい| D[スタッフ自宅訪問]
    C -->|いいえ| E[施設へ保護者送迎]
    D --> F[保育10時間]
    E --> F
    F --> G[報告書メール送信]

5. 運営体制・スタッフ

項目詳細
スタッフ数約1,200名(2024年度)
資格保育士70%、看護師10%、子育て経験者20%
研修入職時30時間+年次研修(感染症・救急対応)
労務管理正社員・契約社員中心(平均年収450万円)
品質管理利用者アンケート(満足度98%)+第三者評価

6. 実績データ(2024年度)

項目数値
年間利用件数約45,000件
利用率95%(予約埋まり率)
キャンセル率5%未満
事故発生率0.02%(軽微な転倒等)
自治体提携数14自治体
待機児童解消貢献約3,000人/年

7. 自治体との連携モデル(例:渋谷区)

項目内容
提携開始2010年
補助金年間約1,500万円(2024年度)
利用料補助区民は無料
施設提供おやこ基地シブヤ(区有地)
課題2025年「根抵当権問題」で一時凍結(現在是正中)

8. 社会的評価・課題

評価

  • 日本初の訪問型モデル → 全国400団体が模倣
  • 待機児童問題の「最後の1ピース」として政府・自治体が推奨
  • 厚労省「病児保育事業モデル」に選定

課題(2025年現在)

  • 公金不正疑惑(渋谷区補助金・区有地問題)
  • 障害児保育の休止(おやこ基地シブヤ、2019年~)
  • スタッフ不足(コロナ後離職率↑)
  • 寄付依存(ふるさと納税CFで全国事業へ流用批判)

まとめ

フローレンスの病児保育は、「親が働ける社会」を実現する先進モデルとして、20年間で45万件以上の利用実績を誇ります。訪問型・低料金・当日予約が強みですが、2025年の公金問題で信頼性が揺らいでいます。今後は透明性向上自治体監査強化が鍵。

利用を検討する方は:公式サイト(florence.or.jp)または居住自治体の子育て支援課へ。

(情報は2025年11月14日時点。最新は公式発表を確認ください)

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