このポストの真偽確認
このポストは、ドナルド・J・トランプ米大統領の公式X(旧Twitter)アカウント(@realDonaldTrump)から2025年11月28日に投稿されたものです。内容は、G20サミット(2025年11月22-23日、ヨハネスブルグ開催)に関する米国のボイコット、米南アフリカ関係の悪化、南アフリカの白人農民に対する「ジェノサイド」主張、2026年G20からの南アフリカ排除などを述べています。以下に、事実確認の結果を基に真偽を検証します。主な主張ごとに分解し、信頼できる報道(CNN、BBC、NPR、Wikipediaなど)や公式記録に基づきます。
1. 米国が南アフリカのG20サミットに出席しなかった理由:南アフリカ政府がアフリカーナー(白人)に対する人権侵害を認めないため
- 真偽: 部分的に真実だが、過度に誇張。米国は確かにG20首脳サミットおよび関連会合をボイコットし、トランプ大統領が参加しませんでした。理由として、トランプ政権は南アフリカの白人少数派(アフリカーナー、ボーア人など)に対する「暴力的な迫害」を挙げています。これはトランプの過去の発言(例: 2025年5月のラマポーザ大統領との会談で「白人農民のジェノサイド」を主張)と一致します。
- 詳細と証拠:
- G20は2025年11月22-23日に南アフリカのヨハネスブルグで開催され、アフリカ初の開催国でした。中国の習近平、ロシアのプーチンら他の首脳も欠席しましたが、米国のボイコットは特に目立ちました。
- しかし、「ジェノサイド」の主張は広く否定されています。南アフリカ警察のデータ(2024年4月-12月)では、総殺人事件19,696件のうち農場関連殺人は36件(0.2%)のみで、白人農民に限定されず、全人種が被害者です。専門家(Institute for Security Studies)や国連定義では、組織的な「ジェノサイド」(人種集団の意図的破壊)は存在しません。農場殺人率は年間約50件(全人種)で、南アの犯罪率の高さ(年間27,000件以上の殺人)の文脈です。
- 南ア政府はこれを「犯罪問題」として扱い、トランプの主張を「誤情報」と反論。米政府の2020年人権報告書も、農場攻撃を「一般犯罪の増加」と位置づけています。
2. 「彼らは白人を殺している」「農場をランダムに奪っている」「ジェノサイド」
- 真偽: 偽り。農場殺人や土地問題は存在しますが、「ジェノサイド」や「ランダムな没収」は事実無根です。
- 詳細と証拠:
- 農場殺人: 2025年1-3月で農場殺人6件(うち白人農民は少数)。AfriForum(白人擁護団体)も2025年5件、2024年37件と報告しますが、これを「白人対象のジェノサイド」とする主張は政治的に利用されたもので、警察大臣センゾ・ムチュヌは「被害者の大半は黒人」と指摘。2025年Q4の農場殺人12件中、白人農民は1件のみ。
- 土地没収: 2025年1月にラマポーザ大統領が署名した土地規制法は、特定の条件下で補償なし収用を可能にしますが、「白人農民の農場をランダムに奪う」ものではなく、歴史的不平等是正のためのもの。商業農地の大部分は依然として白人所有(人口の8%)。ジンバブエのような強制収用は起きていません。
- メディア報道: New York TimesやCNNはこれを報じていますが、トランプの「ジェノサイド」主張を「誤り」とファクトチェック。ポストの「NYTやフェイクニュースが一言も報じない」というのは虚偽です。
3. G20終了時に南アフリカが米国大使館高官への大統領権限引き継ぎを拒否
- 真偽: 部分的に真実だが、文脈が歪曲。儀式的な引き継ぎ(ガベル渡し)はサミット終了時に行われず、後日(11月25日、プレトリアの外交省で)低調に行われました。
- 詳細と証拠:
- 米国はボイコットのためトランプ大統領を送らず、大使館の代理(chargé d’affaires)を参加させ、閉会式でガベルを受け取るよう要求。南アはこれを「プロトコル違反」「侮辱」と拒否(首脳級でないため)。代わりにラマポーザ大統領がガベルを叩いて閉会を宣言し、米国を言及。
- 後日の引き継ぎは合意され、米国は正式に2026年大統領権限を取得。南ア外務省は「スムーズに完了」と述べています。
4. 南アフリカを2026年G20(マイアミ開催)から招待しない、支払い・補助金を即時停止
- 真偽: 真実(トランプの発表通り)。これは前例のない措置で、G20史上初のメンバー排除です。
- 詳細と証拠:
- 2026年G20は米国主催で、12月14-15日にマイアミのトランプ・ナショナル・ドラール(トランプ所有のリゾート)で開催予定。トランプは11月26日にこれを発表。
- 南ア排除の理由は上記の「人権侵害」と引き継ぎ拒否。南ア大統領府は「遺憾」とし、「G20メンバーとして参加権利がある」と主張。他国(ブラジルなど)がボイコットを警告。
- 補助金停止: 米国はAGOA(アフリカ成長機会法)延長を検討中ですが、トランプ政権は南アを除外する法案を提出。影響額は未公表ですが、貿易・援助に打撃。
全体の真偽まとめ
- 本物性: ポストはトランプの公式投稿で、内容は彼の実際の発言と一致。X上で40百万以上の閲覧を記録し、ニュースで広く報じられています。
- 正確性: 約60%真実(ボイコット、引き継ぎ拒否、排除発表は事実)。しかし、核心の「ジェノサイド」「白人殺戮」「土地ランダム没収」は誤情報で、政治的レトリック。南アの犯罪問題は深刻ですが、人種対象の組織的迫害の証拠はありません。
目的
このポストの主な目的は、以下の通りです:
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- 外交的圧力と報復: G20ボイコットの正当化と、南アに対する制裁(招待排除、補助金停止)を宣言。トランプの「アメリカ・ファースト」外交を強調し、南アを「価値のない国」と貶めることで、支持基盤(白人保守層)にアピール。
- 人権・人種問題の強調: 白人農民の「被害者」像を強調し、「白人ジェノサイド」のナラティブを推進。これはトランプの過去の南ア批判(2018年ツイート、2025年ラマポーザ会談)と連動。極右団体(AfriForum)の主張を後押しし、米国内の移民政策(白人南ア難民優先受け入れ)を正当化。
- メディア攻撃と国内政治: 「NYTやフェイクニュース」を批判し、自身の支持者を結束。2026年G20を「マイアミの偉大な都市」で自慢し、自身のリゾート使用を宣伝(倫理的批判あり)。
- 全体像: 地政学的緊張を煽り、BRICS(南ア加盟)やグローバルサウスへの警告。トランプのポピュリズム的手法で、事実を曲げて感情を刺激。
影響
このポストは即時的・長期的な影響を及ぼしています:
- 米南ア関係: 急激悪化。貿易摩擦(AGOA除外で南ア輸出10億ドル超影響)、大使館レベル外交に限定。南アは「報復関税」検討中。
- G20の信頼性: メンバー排除は前例なく、ブラジル・インドなど他国が「ボイコット警告」。2026年サミットの参加率低下や、G20の「多国間主義」崩壊の恐れ。南アは「アフリカ代表」として孤立。
- 南ア国内: 白人農民の不安増大(一部移住加速)、黒人多数派の反発(「植民地主義の残滓」批判)。犯罪対策予算増の圧力も。
- 国際的: アフリカ連合(AU)が抗議、EU・中国が南ア支援表明。米国内ではトランプ支持率微増(保守層)だが、倫理問題(自社リゾート使用)で民主党批判。難民政策加速で、南ア白人移民増加。
- 経済的: 南アの対米投資減少(2025年貿易額数百億ドル)。グローバルサウス諸国がG20離脱検討の可能性。
この事態は、米国の孤立主義と南アの「グローバルサウス」志向の衝突を象徴。さらなるエスカレーションのリスクあり。詳細はBBCやCNNの報道を参照ください。
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