認定NPO法人フローレンスの具体的な事業内容
認定NPO法人フローレンスは、2004年に設立された国内最大規模のNPO法人で、主に子ども・子育て領域の社会課題解決を目指しています。ミッションは「こどもたちのために、日本を変える」で、事業開発(現場でのサービス提供)、政策提言(制度改革)、文化創造(意識変革)の3つの軸で活動を展開。2025年現在、創業者・駒崎弘樹氏は会長職に就き、日常運営は後進に委ねられていますが、事業自体は継続・拡大中です。
主な課題対象:こどもの貧困・虐待、親子の孤立、障害児家庭の支援不足、待機児童問題など。
1. 保育事業(コア事業)
フローレンスの基盤は多様な保育サービスで、共働き・ひとり親家庭の就労支援を主眼に置いています。
- 訪問型病児保育(フローレンスの病児保育)
日本初の共済型・訪問型サービス(2005年開始)。子どもが急な病気になった際、保育スタッフが自宅に訪問し、1対1で看病。生後数ヶ月〜小学生対象。当日予約可能で、感染症(はしか・コロナ除く)や慢性疾患も対応。ひとり親向け寄付支援プランあり。業界最大規模の実績。 - 小規模保育事業(おうち保育園)
少人数制の家庭的な保育園。待機児童解消を目指し、全国展開。 - 認可保育事業(みんなのみらいをつくる保育園)
認可保育園運営。シチズンシップ教育(社会性育成)を特徴とする園も。 - 障害児保育・支援
- 障害児保育園ヘレン:重度障害児向け専用保育園。長時間預かり・レスパイトケア。
- 障害児訪問保育アニー:自宅訪問型マンツーマン保育。医療的ケア児対応。
- 医療的ケア児支援(ナンシーなど):人工呼吸器・胃ろうなどのケアが必要な子どもを対象にした預かり・訪問サービス。全国で約2万人の医療的ケア児増加に対応。
2. 福祉・支援事業(貧困・虐待・孤立対策)
現場支援と全国展開を組み合わせ、親子のセーフティネットを構築。
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- こども宅食
経済的に苦しい家庭に食品などを定期配送。つながりづくりを通じて貧困・孤立防止。全国複数地域で実施。 - 赤ちゃん縁組(特別養子縁組)
予期せぬ妊娠の妊婦相談から、育ての親への縁組支援。赤ちゃんの虐待死ゼロを目指す。 - にんしん相談・無料産院
妊娠葛藤相談窓口。無料産院運営で、出産支援。 - おやこよりそいチャット(ハイブリッドソーシャルワーク)
オンライン相談サービス。子育て孤立防止のためのデジタル支援。 - ひとり親家庭支援
病児保育低価格プラン、経済支援、総合伴走。 - 多胎児家庭支援
双子・三つ子などの多胎児家庭向け専門支援。
3. その他の活動
- 政策提言・制度改革:小規模保育所の制度化、医療的ケア児支援法推進など、政府・自治体との連携で全国的な仕組みづくり。
- 文化創造:キャンペーン、書籍、メディアを通じて「子どもは社会全体で育てる」意識啓発。
フローレンスは寄付と事業収益(保育料など)を主な資金源とし、2023年度規模で約42億円の活動費(90%が事業費)。これらの事業は相互連携しており、例えば病児保育利用者にこども宅食を組み合わせるなど、総合的な親子支援を提供しています。最新情報は公式サイト(https://florence.or.jp/)で確認可能です。
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