室井佑月氏(1970年2月27日生まれ、青森県八戸市出身)は、小説家・随筆家として1997年にデビューし、恋愛や性、女性のリアルな心理をストレートに描く作風で知られています。作家業の傍ら、タレント・コメンテーターとしても長年活躍してきました。
デビューまでの経歴
- 幼少期は転居が多く、青森県から栃木県宇都宮市へ。栃木県立石橋高等学校(偏差値65前後の進学校)卒業後、大学には進学せず。
- ミス栃木、雑誌モデル、女優、レースクイーン、銀座の高級クラブホステスなど多様な職業を経験。これらの実体験が、後の作品のリアリティを支えています。
- 1997年、「小説新潮」主催の読者公募「性の小説」コンテストに入選。これを機に文筆活動を開始。
作家キャリアの主な流れ
- 1998年デビュー期:単行本『血い花』(集英社)、『熱帯植物園』(新潮社)で本格デビュー。エロティックで純粋な女性描写が注目を集め、「若い女性の代弁者」「恋愛の教祖」と呼ばれるようになる。
- 1999〜2000年代前半:『Piss』(講談社、1999年)、『ラブ ゴーゴー』(文春ネスコ、2000年)、『female』(新潮社、後に文庫化)など恋愛小説を連発。自身の体験を基にした扇情的な表現が特徴で、ヒット作を複数生む。
- 2000年代中盤以降:出産・シングルマザー経験を反映したエッセイや子育て関連作が増加。『ママの神様』(講談社)、『死ぬまでにしたい10のこと』(ヴィレッジブックス)など。
- 2010年代〜現在:社会問題を扱った随筆やコラムも多く、『親ガチャという病』(宝島社新書)、『ツイフェミという病』関連など。日刊ゲンダイで長年コラム「嗚呼、仰ってますが。」を連載。全体で49作品以上を発表(ブクログ登録基準)。
代表作例:
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- 『血い花』(1998年、デビュー作)
- 『female』(新潮文庫)
- 『ママの神様』(講談社、子育てエッセイ)
- 『ラブ ファイアー』(集英社文庫)
作家以外の活動とキャリア変遷
- テレビ・ラジオのコメンテーターとして人気(TBS『ひるおび!』木曜レギュラー11年など)。政治・社会問題を率直に語るスタイルで支持を集める。
- 2020年、夫・米山隆一氏の衆院選出馬に伴い「公平性」の理由で『ひるおび!』降板。以降、メディア露出が減少し、2024年頃にXで「年収10分の1になった」と告白。
- 現在も執筆活動を続け、講演やコラムで活躍。波乱万丈の私生活(離婚・再婚、乳がん克服など)が作品や発言に反映されています。
室井氏のキャリアは、自身の多様な経験を武器に「リアルな女性像」を描き続ける点に特徴があり、恋愛小説から社会批評まで幅広いジャンルをカバーしています。
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