前十字靭帯(ACL)断裂は、サッカー選手のようなアスリートにとって重い怪我ですが、現代の医療とリハビリで多くの選手が復帰しています。治療は主に手術(再建術)が標準で、自然治癒は難しいため、スポーツ復帰を目指す場合は手術を選択するのが一般的です。全治は個人差がありますが、手術後8〜12ヶ月程度でスポーツ復帰を目指します。
重要注意: これは一般的な情報です。リハビリは医師・理学療法士の指導のもと、個人の状態に合わせて行ってください。無理は再断裂のリスクを高めます。
ACL再建術後のリハビリ標準的なフェーズ(目安)
多くの病院・クリニック(順天堂大学、河村医院、NTT東日本病院など)のプロトコルに基づく一般的な段階です。サッカー選手の場合、競技特有の動作(ドリブル、カッティング、ジャンプ)を後半で取り入れます。
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- 急性期・保護期(術後0〜2週間)
- 目標:腫れ・痛みのコントロール、膝の完全伸展(まっすぐ伸ばす)達成。
- 方法:
- アイシング(氷嚢で冷却)と挙上(膝を心臓より高く)。
- 膝装具着用、松葉杖で部分荷重(体重を少しずつかける)。
- 軽い可動域訓練(膝の曲げ伸ばし、踵スライド)。
- 大腿四頭筋の収縮訓練(クワッドセット:膝を伸ばしたまま太ももを締める)。
- 足首ポンプ(循環改善)。
- 注意:非荷重または部分荷重。過度な負荷は避ける。
- 回復初期(術後2〜6週間)
- 目標:フル荷重歩行、膝可動域120°以上、筋力回復開始。
- 方法:
- 松葉杖卒業、正常歩行練習。
- 自転車エルゴメーター(固定式、負荷なし)。
- 筋力訓練:ストレートレッグレイズ(SLR)、ミニスクワット、ヒップエクササイズ。
- バランス訓練(片脚立ち)。
- サッカー向け:軽いボールタッチ(座ったまま)可能になる頃。
- 筋力強化期(術後6週間〜3ヶ月)
- 目標:筋力80%以上、ジョギング開始。
- 方法:
- オープン/クローズドキネティックチェーン訓練(レッグプレス、スクワット)。
- プールリハビリ(水中歩行・ジョグ)。
- プロプリオセプション(バランスボード)。
- 軽いジョギング開始(3ヶ月頃)。
- 注意:再建靭帯が一時的に弱くなる時期なので、急激な負荷はNG。
- 機能回復期(術後3〜6ヶ月)
- 目標:ランニング・ジャンプ可能、筋力対側比90%以上。
- 方法:
- アジリティ訓練(ラダー、サイドステップ)。
- プライオメトリクス(軽いジャンプ)。
- サッカー特化:パス練習、軽いドリブル、シュート(非接触)。
- 順天堂大学の動画などで自宅トレーニング参考に。
- スポーツ復帰期(術後6〜12ヶ月)
- 目標:競技レベル復帰、再受傷予防。
- 方法:
- フルコンタクト訓練、試合形式。
- 切り返し・ヘディング・タックル練習(段階的に)。
- 筋力・跳躍力・敏捷性テストクリアで復帰判断。
- 復帰後:予防プログラム(FIFA 11+など)継続。
- サッカー選手の復帰目安:8〜10ヶ月(プロは9ヶ月前後が多い)。
ポイントと注意
- 術前リハビリも重要:腫れを引かせ、筋力を維持すると術後回復が早い。
- 再発予防:着地時の膝内側進入(knee-in)を防ぐ動作修正、核心部・股関節強化。
- 個人差:半月板合併損傷などで遅れる場合あり。心理的サポートも必要。
- 南野選手の場合:2025年12月負傷で、手術後リハビリ開始。W杯(2026年6月)まで約6ヶ月と厳しいですが、医療進歩で奇跡的な回復例もあります。クラブのサポートで全力回復を祈ります!
早期・適切なリハビリで、多くの選手が以前以上のパフォーマンスで復帰しています。がんばってください! 🇯🇵
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