1995年のWTO発足時(GATS協定)に日本が「土地取引に関する留保(例外規定)」を付けなかったことに起因。これがネット上で「外務省のミス」と言われる。

主な理由まとめ(2026年現在)

  1. GATS(サービスの貿易に関する一般協定)の内国民待遇・最恵国待遇原則
  • WTOのGATSでは、不動産取引(土地売買を含むサービス貿易)について「外国人だからといって日本人より不利な扱いをしてはならない」(内国民待遇)と定められています。
  • これに違反する形で外国人だけを対象にした全面禁止・差別的規制をかけると、WTO協定違反、他国から提訴されるリスク(条約なので国内法より上位)。
  • アメリカ・中国・フランスなどはGATS受諾時に土地取引分野で留保(Reservation)を明記し、自国で規制する余地を残しました。中国はそもそも外国人の土地所有を原則禁止(使用権のみ)。
  • 日本は外資誘致優先の当時の政策判断で留保を付けず「ほぼノーガード」で加盟したため、後から「外国人だけ規制」は極めて困難になっています。
  1. 当時の判断が「ミス」と言われる背景
  • 1994〜1995年のWTO/GATS交渉時、外務省・経産省などは外資呼び込み・経済活性化を最優先し、土地取得規制の留保を意図的に見送ったとされています。
  • バブル崩壊後で外資を呼び込みたかった時代背景もあり、「将来問題になる」との指摘を無視した形です。
  • これがネットや保守層で「外務省の歴史的ミス」「売国行為」などと強く批判される原因です。実際、高市早苗氏など政治家も国会やインタビューで「GATSのせいで規制しにくい」と繰り返し説明しています。
  1. 憲法上の私権保護
  • 日本国憲法29条で財産権が保障されており、外国人であっても正当な取得した財産権は保護されます。
  • 外国人だけを狙い撃ちにした規制は「法の下の平等」(14条)違反の疑いも出やすく、国内法としてもハードルが高い。

現在(2026年)の規制状況

  • 全面禁止はできないが、安全保障上の重要土地については規制が進んでいます。
  • 重要土地等調査規制法(2021年成立・2022年施行):自衛隊基地・原発・国境離島周辺などで、土地利用の調査・勧告・中止命令が可能。
  • 事前届出義務や国籍把握の強化も段階的に進んでいます。
  • ただし、これは「利用規制」であって「所有そのものの禁止」ではないため、中国人を含む外国人の一般的な土地購入は依然として自由です。

他の国との比較(一例)

外国人土地取得規制の強さGATS留保の有無
中国原則所有不可(使用権のみ)あり
アメリカ州ごとに制限・CFIUS審査ありあり
オーストラリア農地などは政府許可必要あり
日本原則自由(重要土地は一部規制)なし

つまり「WTO加入時に外務省が留保を付けなかった」ことが、今も中国人を含む外国人による土地購入を規制しにくい最大の構造的原因です。完全に止めるにはGATSの再交渉(極めて困難)か、例外規定を活用した限定的な安全保障規制の拡大しか現実的な道はありません。

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