読売新聞・早稲田大学共同世論調査（2025年9～10月）の概要

この調査は、読売新聞社と早稲田大学先端社会科学研究所が共同で実施した全国郵送方式の世論調査で、2025年9月から10月にかけて行われ、12月1日に結果が公表されました。対象者は18歳以上の有権者約3,000人（有効回答率約50%）で、政治意識を探る包括的な内容です。質問の一つが「あなたが、絶対に支持したくない政党があれば、いくつでも選んでください」（複数選択可）で、提供された数字はこれに一致します。数字は回答者の割合（%）を示し、総和が100%を超えるのは複数選択のためです。主な政党の結果は以下の通りです：

政党	絶対に支持したくない割合 (%)
共産党	39
れいわ新選組	30
公明党	27
参政党	25
社民党	21
自民党	17
立憲民主党	16
保守党	12
日本維新の会	11
未来党（みら）	10
国民民主党	6
その他	4
（該当なし）	23

この質問は、通常の支持率調査とは異なり、ネガティブな感情（反発度）を測るものです。全体の約77%が少なくとも1政党を「支持したくない」と選びましたが、23%は「ない」（どの政党も絶対に避けたい政党なし）と答え、政治の多極化や無関心層の存在を示唆しています。調査全体では、石破内閣（当時）の支持率低下（34%）や高市内閣発足後の回復（71%）も並行して報じられており、政治の流動性を反映しています。 0 5

情報の分析解説

1. 極左・左派政党への強い反発が顕著

• トップ3の特徴: 共産党（39%）、れいわ新選組（30%）、公明党（27%）が突出。共産党は歴史的なイデオロギー対立（反自民・平和主義の極端さ）から、伝統的に「支持したくない」層が多いですが、今回は過去最高レベルの反発を示しています。れいわ新選組は山本太郎代表のポピュリズムや消費税廃止などの急進政策が、保守・中道層の警戒を招いている可能性大。公明党は創価学会との結びつきが「宗教色が強い」とのイメージで、特に無党派層（全体の40%超）から敬遠されやすい。
• 左派全体の傾向: 社民党（21%）も含め、左派政党が上位を独占。これは、2025年の政治環境（石破内閣の退陣騒動や高市早苗氏の保守回帰）で、左派の「現実離れした政策」が浮き彫りになった結果。調査直前の9月世論調査では、野党支持率で国民民主が9%トップだったのに対し、立憲民主党は5%と低迷しており、左派の求心力低下がネガティブ評価に直結しています。 4

2. 与党・中道右派の相対的な「許容度」

• 自民党（17%）と立憲民主党（16%）が中位で、維新（11%）や国民民主（6%）は低め。自民党の数字は、裏金問題の余波や石破氏の支持率低迷（9月調査で不支持54%）を反映しつつ、与党としての安定感から「絶対避けたい」まで至らない層が多い。国民民主の低さ（6%）は、玉木雄一郎代表の「首相就任覚悟」発言が野党統一失敗に終わった影響で、逆に「現実的」と評価された可能性（10月調査で支持率5%に低下も、経済政策の親和性で自民支持流出）。 7 15
• 新興勢力の二極化: 参政党（25%）の高さは、反ワクチンや陰謀論的なイメージが「過激」と見なされたため。一方、保守党（12%）や未来党（10%）は知名度不足で目立たず、無害層が多い。

3. 全体像の示唆: 政治不信の深化と世代・地域差

• 無関心層の拡大: 「ない」23%は、2024年調査（約15%）から増加。無党派層の34%（1月調査）と連動し、政治離れが進む中、「どの政党も大差ない」との諦めが広がっている。X（旧Twitter）上では、この調査を「左派バッシングの証拠」との投稿が散見され（ただし、Latestモードで関連ポスト0件と静か）、SNSより伝統メディアの影響力が強い。
• 背景要因: 2025年の文脈として、高市内閣のハネムーン支持（71%、若年層80%超）で保守回帰が進む一方、外国人労働者受け入れ反対（59%）が保守政党の反発を抑えている。左派への不信は、経済停滞（物価高）や安全保障強化論（トランプ再選影響）で加速。地域差では、都市部（東京・大阪）で維新の反発が低く、地方で共産の数字が高い傾向。 16 20 8

このデータは、支持率（ポジティブ）ではなく反発率（ネガティブ）を強調するため、政党の「毒性」を可視化。左派のイメージ刷新が急務です。

今後の影響

1. 短期的な選挙動向（2026年参院選へ）

• 自民・維新優位の継続: 自民の反発率17%は、連立強化（維新との協力70%支持）の余地大。高市内閣の支持安定（11月72%）で、衆参ダブル選の可能性（賛成53%）が高まれば、与党ブロックが議席維持。国民民主の低反発（6%）は、政策連合の「受け皿」として浮上し、野党再編を促すかも。 26 10
• 左派の苦戦: 共産・れいわの高い数字は、比例票の分散を招き、立憲（16%）との連携失敗を加速。参政党の25%は勢い陰り（支持8%→下落）を象徴し、新興勢の「一過性」を露呈。公明の27%は、創価票の流出リスクを高め、与党全体の足枷に。

2. 長期的な政治構造変化

• 二極化の深化: 反発率の極端さ（39% vs 6%）は、中道右派（自民・国民・維新）のブロック化を後押し。外国人政策や経済活性化（労働規制緩和賛成64%）で保守層が固まり、左派は都市部若者以外で孤立。無党派23%の「ない」層が鍵で、政策アピール次第で変動大。 8
• 社会影響: 政治不信の増大で、投票率低下（過去参院選50%台）の懸念。X上での議論活性化が期待されるが、調査の静けさから、メディア依存の世論形成が続く。全体として、高市政権の安定化を後押しし、2026年までに野党再編（立憲・国民の合流？）を迫る触媒となるでしょう。

この分析は、調査の文脈を基にしています。追加の詳細（例: 世代別内訳）が必要なら、さらなる調査をお知らせください。