ニュース解説

薮田和樹投手(1992年8月7日生まれ、広島県広島市東区出身、33歳)は、右投右打の先発・リリーフ兼任型投手として知られるプロ野球選手。身長188cm、体重84kgの恵まれた体格を活かし、最速156km/hのストレートと切れ味鋭いカッター・スライダー・カーブを武器に、制球力とスタミナを売りにした投球が特徴です。NPB(日本プロ野球)では広島東洋カープの2年目エースとして2017年にブレイクし、15勝3敗・防御率2.58でセントラル・リーグ最多勝率(.833)のタイトルを獲得。一軍通算成績は47勝41敗、防御率3.77、投球回数747.2回と安定した数字を残しましたが、故障や不振で一時低迷。2023年の戦力外通告後、独立リーグのオイシックス新潟アルビレックスBCで復調の兆しを見せ、2025年オフに中東・南アジアの新興プロ野球リーグ「ベースボール・ユナイテッド(BU)」のミッドイースト・ファルコンズへ移籍。初年度の2025年シーズン(11月開幕)で20イニング、2勝1敗、防御率1.35、24奪三振と圧巻の活躍を披露し、リーグ初代「マリアノ・リベラ最優秀投手賞」を受賞しました。 この快挙は、NPB離脱後のグローバル挑戦として国内外で話題を呼び、「33歳のベテランが異国で輝く」ストーリーとして、野球の多様なキャリアパスを象徴しています。国際大会では2017年のENEOS アジアプロフェッショナル野球チャンピオンシップ日本代表に選出され、韓国戦などでリリーフ登板。家族のエピソード(母親がタクシー運転手でカープオーナーの松田元幸氏を乗せ、薮田の存在を伝えスカウトのきっかけとなった)も知られ、地元広島との絆が深い選手です。

経歴

薮田投手のキャリアは、故障に悩まされながらもピーク時の輝きが印象的な軌跡を描いています。以下に年表形式でまとめます。

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所属チーム/出来事主なハイライト
1992年広島県広島市東区生まれ。
2005-2007年岡山理科大学附属高等学校(岡山)在籍。故障続きで目立った成績なし。同期にプロ入り選手多数。
2008-2011年亜細亜大学(東京)在籍。故障で登板少なく、大学通算成績は9勝5敗、防御率3.50前後。同期に北村拓己投手。
2014年ドラフト2位で広島東洋カープ入団(契約金7,000万円、年俸1,000万円)。母のエピソードで注目。背番号「17」。
2015年広島東洋カープ(イースタン・リーグ中心)。肘故障で二軍で11勝6敗、防御率2.81。一軍デビュー(9月)。
2016年広島東洋カープ。リリーフ中心に一軍定着。5勝3敗、防御率2.59、29試合登板。
2017年広島東洋カープ。先発転向でブレイク。15勝3敗、防御率2.58、187.2回、NPBオールスター出場(第2戦リリーフ)。セントラル最多勝率タイトル。初完封勝利(vs巨人、1-0)。
2018年広島東洋カープ。不振で防御率5.74、5勝7敗。
2019年広島東洋カープ。一軍4試合のみ、防御率4.50。二軍で調整。
2020年広島東洋カープ。28試合、1勝1敗、防御率4.60。
2021年広島東洋カープ(二軍中心)。一軍登板なし。
2022年広島東洋カープ。復調の兆し、9勝7敗、防御率3.20。
2023年広島東洋カープ(10月5日戦力外通告)。3勝4敗、防御率3.80。
2024年オイシックス新潟アルビレックスBC(独立リーグ、ファーム契約)。2勝8敗、防御率4.58。復活の基盤を築く。
2025年オイシックス新潟アルビレックスBC(1月-10月)→ミッドイースト・ファルコンズ(BU、11月-)。BU初年度で2勝1敗、防御率1.35、24奪三振。11月20日ノーヒットノーラン貢献。初代リベラ賞受賞。
  • 通算成績(NPB一軍、2015-2023): 登板数162、47勝41敗、防御率3.77、奪三振数567、四球数262、WHIP 1.28。最多勝率(2017)のほか、完投数5、完封1。 0 16
  • 国際大会: 2017年アジアプロ野球選手権日本代表(登板2試合、防御率0.00)。 18
  • 投球スタイルの変遷: 入団時はリリーフ中心だったが、2017年に先発へ転向。近年は先発・中継ぎの両刀使い。球速低下をカバーする変化球の精度がBUで復活の鍵。

今後の予定

2025年12月12日現在、BUのレギュラーシーズンは残り数試合で終了予定。ファルコンズは上位争いを続け、薮田投手はポストシーズン(12月15日〜)の先発ローテーションに名を連ね、1月頃の優勝決定戦登板が期待されます。 受賞を機にNPB復帰(DeNAやロッテなどのオファー噂)やMLBマイナー契約の可能性が高まっており、本人は「ドバイでの経験を活かし、日本代表復帰を目指す」とコメント。2026年BU継続参加が濃厚で、インド市場拡大に伴う日本人選手の中心として活躍が予想されます。オフには故障予防のためのトレーニングに注力し、年俸アップ(推定推移: 入団1,000万円→ピーク7,000万円→2024年1,500万円)も見込まれます。

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