フィンランドのペッテリ・オルポ首相が2025年12月17日に駐日フィンランド大使館のX(旧Twitter)で発表した日本語の謝罪声明は、内容として丁寧で真摯なものであり、日本側の多くの人々がこれを評価しています。これにより、日本国内での「つり目問題」の炎上は一定程度収束に向かう可能性が高いと言えます。ただし、一部では「不十分」との声も残っており、完全な収束とは言い切れません。
謝罪声明の主な内容(要約)
- オルポ首相は、1年前の訪日経験に触れ、「日本の皆様に対して深い尊敬を抱いている」「フィンランドと日本は長年の良好な関係を築いている」と前置き。
- 「個々の国会議員による最近の侮辱的なソーシャルメディアの投稿に対して、心からお詫び申し上げます」。
- これらの投稿は「平等とインクルージョンを大切にするフィンランドの価値観を反映していない」。
- 「人種差別、あらゆる差別はフィンランド社会にあってはならないもの」「政府は人種差別を真剣に受け止め、この問題と闘う決意」。
- 連立与党の会派代表が共同で行為を非難していることも言及。
この声明は、日本だけでなく中国・韓国向けの大使館SNSでもそれぞれの言語で同時投稿されており、対象を東アジア全体に広げた対応です。
スポンサーリンク
日本側の反応(12月18日時点)
- 肯定的な評価が多い:
- 「首相が迅速に謝罪したのは評価できる」「日本政府なら絶対にここまで踏み込まない」「個人の行為なのに政府としてお詫びするのは立派」といった声が目立つ。
- 日本のメディア(朝日、毎日、日経、NHK、TBSなど)も広く報じており、謝罪を「火消し」「収束に向けた対応」と位置づけている。
- X上でも「謝罪大事」「これで許そう」「良好な関係を維持したい」などの投稿が増え、ボイコット呼びかけの勢いは弱まっている。
- 不十分とする批判のポイント:
- 「侮辱的」と表現したが、明確に「人種差別」と認定していない(計算された表現?)。
- 声明が大使館のSNS限定で、フィンランド国内(フィンランド語・英語)では公式に発表されていないため、「国内向けには隠したい?」「表面的な謝罪」との疑念。
- タイミングが遅すぎる(騒動発覚から数週間後)。
- 根本原因(右派政党の反「WOKE」姿勢や差別意識)の解決になっていない。
収束の見通し
- 日本では、首相レベルの直接的な謝罪(しかも日本語で)が珍しく、好意的に受け止められる傾向が強いです。過去の類似騒動(例: 欧米セレブの類似ジェスチャー)でも正式謝罪で収まるケースが多い。
- ただし、風評被害(フィンエアーへの批判、観光・ビジネスプロジェクト延期)は残っており、完全収束には時間がかかる可能性あり。
- 中国・韓国側でも同様の謝罪が投稿されたため、東アジア全体でのイメージ回復を狙った対応ですが、日本では特に「敬意を感じる」との声が優勢。
全体として、日本に対しては収束できるレベルに達したと見られますが、一部の人々(特に差別問題に敏感な層)からは「まだ不十分」との意見が続くでしょう。北欧の「人権先進国」イメージを守るための迅速な火消しとして、効果は発揮されているようです。
スポンサーリンク