ニュース概要
DeNAの桑原将志外野手(32)が、2025年オフに取得済みの海外フリーエージェント(FA)権を行使する可能性が高まっています。FA権行使の申請期限である11月11日(最終日)を迎え、球団関係者によると、桑原本人が「本当に悩んでいるようだ」とのことで、書類提出の動きが見られます。公示は11月12日(本日)予定で、行使が正式決定すれば、翌13日からDeNAを含む全12球団と契約交渉が可能になります。桑原はDeNA生え抜きの14年目で、2024年の日本シリーズMVP獲得者としてチームの功労者。オフの移籍市場で注目される一手です。
ニュース解説と分析
背景と桑原のキャリア
- FA権取得の経緯: 桑原は2013年のドラフト3位でDeNA(当時横浜)に入団。2021年オフに変動制の4年契約(推定総額約4億円)を結び、2025年が最終年。これにより海外FA権を取得していました。10月17日頃から行使を検討中と報じられ、CSファイナルステージ敗退後には「頭がごっちゃごちゃになった。これから本格的に(球団と)話す」と本人がコメント。家族の意向やキャリアの集大成を巡る葛藤がうかがえます。
- 今季の成績と価値: 106試合出場で打率.284、6本塁打、OPS.750前後と安定した中堅外野手。守備力が高く、センターやライトをカバー可能。年俸は1億2000万円(Bランク)。昨年日本シリーズMVPの経験から、リーダーシップも評価され、DeNAの優勝に貢献した象徴選手です。ただし、32歳という年齢でメジャー挑戦より国内残留の可能性が高いと見られています。
- 球団側の対応: DeNAは「佐野方式」(昨オフの佐野恵太内野手のように、FA行使せず出来高込みの複数年契約で引き留め)を模索。木村洋太社長は「功労を考えたふさわしい条件を提示する」と意欲的。森原康平投手や神里和毅捕手は残留が基本線ですが、桑原の離脱は外野の穴を大きくする懸念があります。人的補償(DeNAが他球団に選手を失う場合のドラフト指名権や選手の交換)はBランクのため発生し、DeNAに不利になる可能性も。
- 他球団の関心: 複数球団(具体名非公表だが、巨人や阪神、楽天などが噂)が調査中。外野の層が薄いチームにとって、即戦力として魅力的。海外FAのため、メジャー移籍の道も理論上開かれますが、年齢的にNPB内移籍が現実的。
全体として、桑原の決断は「DeNA一筋の忠誠心 vs. キャリア最大化のチャンス」の狭間。行使した場合でも、DeNA残留の確率は7割以上と分析され、交渉の焦点は契約年数と出来高の充実度にありそうです。
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今後の予想
- 行使の確度: 90%超。最終日直前の報道から、書類提出がほぼ確実視されており、12日の公示で正式発表される可能性大。行使せず残留なら、即座にDeNAと契約交渉再開。
- 移籍先のシナリオ:
- DeNA残留(最有力、70%): 3年総額4億円前後の契約で合意。佐野方式成功でチームの結束を強め、2026年優勝の精神的支柱に。
- 他球団移籍(20%): 巨人(外野補強狙い)や楽天(辰己涼介と競合)が本命。年俸1億3000万円超のオファーで動く可能性。人的補償としてDeNAは有望若手(例: 度会隆輝級)を失うリスク。
- メジャー挑戦(10%): 低確率だが、ポスティング併用で小規模契約(マイナー契約含む)。ただし、32歳の即戦力外野手としてMLB球団の関心は薄く、国内回帰が早い予想。
- 影響と全体像: DeNAは外野陣の再構築を迫られ、新外国人獲得を加速。オフ市場全体では、阪神・近本光司の残留決定や楽天・辰己の行使と並び、セ・パの外野争奪戦を熱くする。桑原の選択は、FA制度の「海外権」の柔軟性を示す好例となりそうです。最終決定は13日以降の交渉次第ですが、ファン心理を揺さぶるストーブリーグの幕開けです。
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