ニュース概要

2025年11月13日、歌手・美川憲一さん（79）の所属事務所「オフィス・ミカワ」が公式Instagramとサイトで、パーキンソン病の発症を公表しました。先日、心臓の「洞不全症候群」でペースメーカーの埋め込み手術を受け入院中だった美川さんですが、術後のリハビリ中に違和感を訴え、精密検査でパーキンソン病が判明したものです。公表文では「入院による筋力低下もありますが、現在、筋力トレーニングに努めております」と経過を説明。本人の強い意向を尊重し、12月14日の公演から活動を再開する予定で、ファンに心配をかけないよう前向きなメッセージを伝えています。このニュースは、昭和の歌謡界を代表するレジェンドの闘病報告として、SNS上で「美川さん、がんばれ！」という温かい声が広がっています。

背景と詳細

公表の経緯

• 発表内容: 事務所の文書はInstagramに投稿され、「美川憲一に関するご報告」と題されています。「先日発表させていただいた通り、弊社所属の美川憲一が医療機関にて検査を受けましたところ『洞不全症候群』と診断され、ペースメーカーの埋め込み手術をいたしました。術後経過は順調だったのですが、リハビリの際に違和感を感じ、再度精密検査を行った結果、『パーキンソン病』であることが判明いたしました」と経緯を明記。続けて「今後の活動につきましては、本人の強い意向も踏まえ、12月14日（土）の公演より出演を再開する予定です」と復帰計画を公表。美川さん本人のコメントはなく、事務所が代弁する形ですが、トレーニングの様子を写真付きで共有し、ポジティブな印象を与えています。
• 発覚のきっかけ: 2025年9月、美川さんは不整脈の原因となる洞不全症候群（心臓の洞結節機能低下で、徐脈や頻脈を引き起こす疾患）と診断され、11月上旬にペースメーカー手術を実施。入院は約1カ月続き、退院直前のリハビリで手足の震えや動作のぎこちなさを感じ、追加検査でパーキンソン病が確定。79歳という高齢で心臓と神経の複合疾患が重なる中、早期発見が幸運でした。
• 活動への影響: 12月14日の東京・新宿文化センターでのコンサート「美川憲一クリスマスディナーショー」を皮切りに、12月下旬のディナーショー、2026年1月の全国ツアーも予定通り。事務所は「体調に十分配慮し、調整しながら進めてまいります」とし、ファンへの感謝を強調。美川さんは手術直後から「歌いたい」との意向を強く示していたそうです。

美川憲一さんのプロフィール

• 生年月日・出身: 1946年8月17日生まれ、東京都出身。身長168cm、血液型A型。本名は美川憲一（みかわ・けんいち）。
• 経歴: 幼少期に両親を失い、叔父に引き取られて育つ苦難の人生を乗り越え、1964年に「悲しい酒」でデビュー。テノールボイスを活かした情感豊かな歌唱で、1980年代のヒット曲「さよならの向う側」「人生一路」で一躍スターダムに。通算アルバム100枚以上、紅白歌合戦に20回以上出場する歌謡曲の帝王です。近年はテレビの「美川憲一の人生案内」やYouTubeチャンネルで後進を指導し、79歳とは思えないエネルギッシュな活動を続けていました。プライベートでは、豪華な衣装やウィッグがトレードマークの「昭和の貴公子」として愛され、LGBTQ+コミュニティからも支持が厚い存在です。

パーキンソン病とは？

• 疾患の概要: パーキンソン病は、脳の深部（中脳の黒質）にあるドーパミン産生神経細胞が変性・減少することで起こる進行性の神経変性疾患。1817年にイギリスのジェームズ・パーキンソン医師が報告した難病で、日本では特定医療費（指定難病）制度の対象。主な症状は「振戦（手足の震え）」「動作緩慢（動きの遅さ）」「筋固縮（筋肉のこわばり）」「姿勢反射障害（転倒しやすさ）」の4つで、進行すると歩行障害や発話の不明瞭化も現れます。非運動症状としてうつや睡眠障害も伴うことが多く、完治は難しいですが、薬物療法（レボドパなど）やリハビリで症状をコントロール可能です。
• 原因とリスク: 原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因（約10-15%）と環境要因（農薬曝露、頭部外傷）が関与。高齢者がなりやすく、65歳以上で有病率は約1%。日本では患者数約20万人と推定され、人口高齢化で増加中。美川さんの場合、心臓手術後の筋力低下が症状を顕在化させた可能性があります。
• 有名人の例: 過去に闘病を公表した芸能人・著名人として、みのもんたさん（進行中）、永六輔さん（2012年公表、2020年死去）、ボクサーのモハメド・アリさん（1984年診断、2016年死去）らがいます。彼らは症状を乗り越え、社会活動を続け、美川さんも同様の「前向き闘病」を示唆しています。

解説と意義

この公表は、美川さんの「歌で生きる」信念を象徴する出来事です。79歳での発症は加齢によるリスクを物語りますが、早期発見と本人の強い意志で活動継続を宣言した点が、ファンに希望を与えています。歌謡界のレジェンドとして、昭和から令和まで活躍した美川さんが、難病を公にすることで、病気の啓発にも寄与。高齢芸能人の健康管理の重要性を再認識させるニュースです。一方、事務所の迅速な対応は、プライバシーを守りつつ透明性を保つ好例。SNSでは「美川さんの歌声が聞けるのが嬉しい」「闘病を応援します」といった声が相次ぎ、12月の復帰公演のチケットも即完売の兆し。美川さんの次なるステージが、病気をバネにさらに輝くものになることを期待せずにはいられません。詳細はオリコンやスポニチの記事を参照ください。 0 3 1