現地時間12月8日、日本ハムファイターズの大谷翔平選手が記者会見をして、ポスティングシステムを使ってのカリフォルニアエンゼルスへの入団を発表しました。
これには正直日本のファンもびっくりした人も多いでしょう?
なぜ、彼は人気球団のヤンキースではなくてエンゼルスなのか?
そこで、移籍交渉と入団記者会見からエンゼルス入団への決断のポイントを考察しました。
なぜ大谷翔平選手はエンゼルスに移籍入団を決めたの?
カリフォルニアエンゼルス。なぜ、彼は日本での知名度があまり高くないこのチームを選んだのか?
ズバリ、なぜ、田中選手が所属するニューヨークヤンキースではないのか?
前田投手とダルビッシュ投手がワールドシリーズを戦ったロサンゼルスドジャースではないのか?
そして松坂投手がワールドチャンピオンになったボストンレッドソックスではないのか?
という疑問が湧いてくるでしょう。
このうち、ヤンキースとレッドソックスは交渉の場すら与えられていません。
そこに、彼がエンゼルスを選んだ「なぜ」が隠されているのは間違いありません。
まずは、ここまでの移籍交渉と記者会見を見て、考察します。
大谷翔平選手のメジャーリーグ移籍の交渉について
大谷投手の代理人バレロ氏によると、今回のプロセスは下の通りです。
11月24日にメジャーリーグ全30球団に向けて大谷選手の評価や適応性などを問う7つの質問を送付した。
各球団から届いた書面による質問への回答、プレゼンテーションから判断して彼の望む7チームを選び、面談を実施した。
その7チームとは、西からマリナーズ、ドジャース、エンゼルス、パドレス、ジャイアンツ、レンジャーズ、カブスである。
大谷選手がエンゼルス入りを決断したのは12月8日の朝である。12月1日の移籍交渉解禁からわずか1週間で決定されました。
文書による1次選考、12月4日に行われた面談で、エンゼルスのビリー・エプラーGMが、大谷選手の希望に応えるため、綿密なメジャーリーグでの二刀流、すなわち、投手と打者とどちらでもプレーするための育成方法と実際の試合での起用プランを提示したと思われます。そのプラン大谷も納得したことが、入団につながりました。
大谷翔平選手のエンゼルス入団記者会見について
まずは、彼の記者会見での彼自身の言葉を見てみましょう。
彼は、まず、エンゼルスのオーナー、社長、GM、監督の名前を呼びながら感謝の言葉を発しました。
これは、社会人として素晴らしいし、アメリカでも当然の最初の発言である、とも言えるでしょう。
続けて、家族、チームメート、野球の指導者、応援してくれていた日本のファンの皆さんへの感謝の言葉を述べました。
これも、彼らしくて好感が持てますね。
彼のこれまでの経歴は素晴らしいですが、その中でもこれらの人々の理解と協力がありました。
そして、今回のプロセスに当たり、親身になってくれたエンゼルスの上層部およびCAの全スタッフの皆さんに感謝の気持ちを述べ、
「メジャーリーグでのキャリアのスタートラインに立つことができて本当に感謝している。エンゼルスの一員として、ファンの皆さまとともに優勝を目指して頑張っていきたい」
と決意を述べました。
さらに、
と述べました。
さらに投打の二刀流については「自分でも楽しみにしている」と述べました。
大谷選手のエンゼルス移籍決断のポイントは?
情報は錯綜していて、本人の口からも以上の言葉しかない。交渉の席にも付けなかったヤンキースのGMがあげた理由として、
「西海岸」「中小規模の都市」「小さな市場」を彼は選んだ、と指摘しました。
しかし、これに関して代理人は声明でこう発言して否定しています。
そして、エンゼルスは、公式HPで、
との声明を出しています。
これらから決断のポイントを考えてみましょう。
地域性と市場に関して
東海岸のチームが7チームに全然残っていません。その中には、DHを採用しているアメリカンリーグのチームも入っています。
実際、面接7チームのほとんどは西海岸です。
さらに、彼の選んだ結果からみたら、考慮には入っていたでしょう。エンゼルスの本拠地は、ロサンゼルス近郊のアナハイムです。考慮した7チームのうち5チームは西海岸です。
ただ、代理人が言う通り、それが「最も重要な項目ではなかった」のでしょう。
地域性とは、例えば大都市の人気球団ではファンやメディアの視線は非常に厳しいのが現実です。
例えばニューヨーク。少し成績が下がったらここぞとばかりに叩かれます。昔、伊良部投手や松井選手がそのような批判を受けました。すぐに結果、そして勝利を求める地域やチームは敬遠されたのは間違いなさそうです。
大谷選手の野球選手としての成長の目標とは。DHと二刀流
これは、今までの彼の日本プロ野球入団前から、現在に至るまで一貫しています。
投手として、そして、打者として、世界のトップクラスの選手になること。
そして、代理人が述べているように、その目標をサポートする環境として最も彼に適していたチームが、エンゼルスなのです。
エンゼルスは指名打者制度、DHを採用しているアメリカンリーグのチームです。日本では彼は指名打者として活躍しました。メジャーで外野手としてプレーして打席に立ち、そしてある日はピッチャーとして試合に出る、ということはやはり負担が多すぎると判断したことも想像に難くありません。
エンゼルスのチームの特徴は
今回面接をした7チームのうち、今季、ドジャース、カブス以外はプレーオフに進めていません。
すなわち、現在の時点での「強いチーム」を彼が求めてない、ということでしょう。
そして、彼が日本ハムファイターズで経験したように、エンゼルスも彼と一緒に成長、そして強くなって優勝を目指す、そう言ったことも目標にあると思われます。
大谷翔平とエンゼルスの真の絆と縁とは?
真の絆、縁、そしてユニークなつながりとは何か?
これは、エンゼルスのビリー・エプラーGMのことを指しています。彼は、ヤンキースでGM補佐として働いていた頃には、高校時代から大谷選手を追跡していました。。エプラーGMはヤンキース時代と2015年10月にエンゼルスGMになった後に日本を訪れています。
なので、大谷選手からすると、そこに縁、絆を感じたのでしょう。
さらに、日本食材、日本食レストランがあり、という話も出てますがこれはアメリカ中どこでもあるのであまり大きな問題ではありません。現在日本人選手がいない、これは一つのポイントだった可能性はありますね。
まとめ
大谷翔平選手のメジャーリーグ移籍が決定しました。チームはロサンゼルスエンゼルス。その理由を彼の発言、代理人の発言と交渉過程から考察しました。
それにしても、期待できる選手が彼の望む環境を提供できるいいチームに入ったと思います。今後の活躍を期待しております。
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