立憲民主党、という党は、昨年10月の衆議院選挙前に結党した新しい党です。しかし、そのメンバーは、ほぼ瓦解した民進党の議員らです。
今年は憲法改正が行われるかどうか、というのも政治の焦点の一つですが、ここで立憲主義を唱える立憲民主党の公約と政策、政策への批判、そして最新の支持率についてまとめました。
立憲民主党の公約について
昨年の衆議院選挙前に公表された立憲民主党の公約は要約すると以下の通りです。
立憲民主党公約要旨
【前文】
日本社会で立憲主義が壊されている。
今の政治に怒りや危機感を持つ多くの国民の声に応え、政治の流れを転換させたい。
日常の暮らし、現場のリアルな声に根ざしたボトムアップの政治を実現する。
【消費税・社会保障】
・直ちに消費税率10%へ引き上げることはできない
・長時間労働の規制、最低賃金の引き上げ、同一価値労働同一賃金の実現
・保育士、幼稚園教諭、介護職員らの待遇改善
・正社員の雇用を増やす企業への支援。赤字中小企業、小規模零細事業者に対する社会保険料負担の減免
【エネルギー政策】
・原発ゼロを一日も早く実現、「原発ゼロ基本法」策定
・成長戦略としての再生可能エネルギー、省エネ技術への投資拡大と分散型エネルギー社会の実現
【支え合う社会】
・性的少数者への差別解消、性暴力被害者支援センターの設立、選択的夫婦別姓の実現、国政選挙へのクオータ制導入
・カジノ解禁には反対
【情報公開】
・政府の情報隠蔽阻止、特定秘密保護法の廃止、情報公開法改正による行政の透明化
・議員定数削減、企業団体献金の禁止と個人献金の促進。天下り規制法案の成立
【憲法・安全保障】
・専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊する安全保障法制を前提とした憲法9条の改悪に反対
・米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設は再検証し、県民の理解を得られる道をゼロベースで見直す
・共謀罪(テロ等準備罪)の廃止。真に実効性のあるテロ対策を実施
出典はこちら
http://www.sankei.com/politics/news/171012/plt1710120010-n1.html
立憲民主党の政策について
立憲民主党の政策パンフレットの見出しは以下の通りです
1、 生活の現場から暮らしを立て直します
2、 1日も早く原発0へ
3、 個人の権利を尊重し、共に支えあう社会を実現します
4、 徹底して行政の情報を公開します
5、 立憲主義を回復させます
立憲民主党の基本政策全文は公式サイトに記載されております。
https://cdp-japan.jp/about-cdp/policy/
立憲民主党の政策で、最も注目されているのがこちらです。
公務員の労働基本権を回復し、労働条件を交渉で決める仕組みを構築するとともに、職員団体などとの協議・合意を前提として、人件費削減を目指します。
すなわち、「公務員の人件費削減を目指す」ということになります。
そして、この公務員の人件費を削減することを目指す、ということは、賃下げと公務員数の削減をする、ということに他なりません。
枝野氏は反発を抑えるため、ツイッターで
と発言しておりますが、ハードルを乗り越えてでも賃下げと公務員数の削減はするということですね。
これには、官製ワーキングプア増大で更なる貧困・自己責任社会まねく、という批判が早速されております。
立憲民主党の立憲主義とは何か?
立憲民主党によると
「立憲主義とは、政治権力が独裁化され、一部の人たちが恣意的に支配することを、憲法や法律などによって、抑制しようとする立場です」
そして
「立憲民主党は、日本にこの立憲主義を回復させる政党」
とのことです。
しかしながら、立憲民主党の前進といえる民主党が政権をとっていた当時の菅直人首相の持論は、「期限付き独裁」論でした。その菅直人さんは今では立憲民主党の党員ですね。
また、原発を0にしたいとは言いながら、具体的な代替エネルギーのアイディアがあるわけではなく、「省エネ技術への投資拡大と分散型エネルギー社会の実現」という現実性は考慮してないような主張をしているだけであり、非原発派の票の受け皿を目指しているだけであることもわかります。
立憲民主党の最新支持率について
立憲民主党の最新支持率は、1月9日に発表されたNHKの世論調査によりますと、立憲民主党の支持率は9.2%と10%以下です。ちなみに去年の選挙後は17%(朝日新聞の調査)もありました。その後の活動や政策が国民の失望を買っているのでしょうか。
まとめ
立憲民主党の公約と政策、立憲主義のまとめ。と最新支持率をまとめました。
しかしながら、最近のニュースでは、改憲の阻止を目論む党、という印象しかありません。支持率も衆議院選挙後半減に近い状況です。
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