2015年に、ドイツのメルケル大統領の政策で大量の移民がヨーロッパに流入しました。
これで各国が様々な問題と直面しており、EUでは、難民の受け入れのに関して見直し論が出ております。
そして、2018年、移民問題と政治、選挙について、極端な政治的思考で本来相入れないはずの極左と極右の接近という事態に発展しているドイツ、そして他の国の近況をまとめました。
ヨーロッパの難民移民問題2018について
2015年に、ドイツのメルケル大統領の政策で大量の難民がヨーロッパに流入しました。
EUは3年前の2015年、玄関口の国、イタリアとギリシャなどに難民が集中する事態に対応するため、これらの国に到着した難民のうち、16万人を各EU加盟国に割り当て ることで同意しました。これで負担は分散されるはずでした。
しかし、現実は、ハンガリーやポーランドなどの中欧、東欧諸国がこの分担を拒否しています。
なので、結局この割り当ては全く意味をなしていません。
そして、イタリアは現実問題、この4年間で65万人以上の移民や難民を受け入れました。
この状況に対してイタリアの新政権は、イタリアが難民受け入れを不当に強いられている現状を問題視しております。
一方、すでに大量の受け入れをしてきたドイツ国内で様々なトラブルが発生しており、難民流入に反発する世論が強まっております。
ドイツの移民問題と政治について
ドイツの状況はかなり問題となっております。
現在「反移民」において、極右政党と極左政党が政策的に一部協調していると言う状況です。
通常、極右政党が反移民の立場を明確にしております。
ドイツでは、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」がその筆頭としてあげられます。
しかしながら、ドイツ左派党 (2005年、ドイツ社会民主党(SPD)を離党した左派と、旧東独系の共産主義政党の後継政党とが合併して誕生)の党首、ワーゲンクネヒト氏も、ドイツの難民の受け入れ人数を制限することを近年訴えてきております。
彼女は、2016年にベルリンで発生したクリスマスのテロ事件について、メルケル首相の難民受け入れ国境開放政策に責任があると言う非難をしておりました。
この、左派でありながら移民制限を掲げる理由としては、現在、左派と右派の経済的な議論から、国の国境を開放するか遮断するかという議論と分裂に移行していると言うことです すなわち、ドイツへの移住を労働力の移動とみなし、その国内へ与える影響のほうが、そして選挙において労働者の支持と投票を集めることが、より重要な問題であるする立場です。
しかし、今後この党は、緑の党に代わる左派政党としての立場を確固たるものにするか、AfDの左派版として労働者階級の支持を極右から取り返すことを優先するか、の選択をせねばなりません。
ヨーロッパの他の国の極左と極右の政治的状況について
また、ドイツ以外でも極右と極左は接近している、もしくは、左派の政策に極右の政策が採用される例として、イギリス(イギリス労働党で反ユダヤ主義の発言が見られること)、ギリシャとチェコ(反移民の右派と反資本主義の左派が連立政権)、フランス、(急進左派が外国人労働者を批判、右派が市場経済から所得再分配の左派的経済を志向)、オーストリアでも、オーストリア自由党は逆に、反移民的でありながら所得の再分配政策を志向しております。
まとめ
ヨーロッパの2018年の難民移民問題の現状、そして混沌としてきたドイツとヨーロッパの政治状況についてその一部を紹介しました。
今後も注目していかねばなりません。