平昌オリンピックで2大会連続金メダルに輝いた、羽生結弦さんに、国民栄誉賞の授与が検討されているというニュースが流れてきました。
この件に関しては、歓迎する声と、疑問視する声も聞こえてきます。
ところで、その国民栄誉賞とはどんな賞なんでしょうか?
どのように受賞者をきめるのか、そして、賞金や記念品についてまとめました。
国民栄誉賞の意味とは?
国民栄誉賞とはどんな賞でしょうか?
この賞は、昭和52年、1977年に定められた、国民栄誉賞表彰規定によって定められた賞です。
この規定によると
この表彰は、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えることを目的とする。
この目的によって、あらゆる分野の卓越した成績を残した人に与えられることが分かりますね。
2 国民栄誉賞の表彰者
内閣総理大臣
現在だと安倍晋三内閣総理大臣が表彰者となります。
3 国民栄誉賞表彰の対象
内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして表彰することを適当と認めるものに対して行う。
国籍は問いません。一回めの受賞者王貞治さんは日本国籍を有していないことはよく知られています。
4 国民栄誉賞表彰の方法
表彰は、国民栄誉賞を授与して行う。
国民栄誉賞は、表彰状及び盾とする。
表彰に当たっては、記念品又は金一封を添えることができる。
5 国民栄誉賞表彰の時期
表彰は、随時行う。
これらのことが規定されています。
国民栄誉賞の決め方
国民栄誉賞の決め方ですが、まずは、国民栄誉賞表彰に関する事務や手続きは、内閣府大臣官房において行う。ということが規定で定められています。
国民栄誉賞表彰規程実施要領には以下のように記載されています。
国民栄誉賞表彰規程による表彰は、次の要領により行う。
1.内閣総理大臣が表彰を行おうとするときは、候補者について、民間有識者の意見を聞くものとする。
すなわち、国民栄誉賞の候補者を内閣総理大臣だけの一存で決められるわけではない、というのはこの規定によって分かりますね。
国民栄誉賞の賞金金額と記念品について
表彰に当たっては、記念品又は金一封を添えることができる。
の規定で、金一封も与えられる可能性はありますが、今までのこの賞の歴史で、賞金が与えられたことはありません。
また、賞品、すなわち記念品は人それぞれとなっております。
例えば、長島秀雄と松井秀樹さんには、黄金のバットが記念品として授与されました。
また、レスリングの吉田沙保里さんには黄金の真珠のペンダントが授与されました。
一方、団体で受賞したサッカーのなでしこジャパンのメンバーへの記念品は化粧筆7点セットでした。なので、値段も大きさもバリエーションに富んでいますね。
まとめ
国民栄誉賞の意味と受賞者の決め方、さらに受賞者への金一封の金額と賞品についてもまとめました。
歴史に残る名誉ある賞です。羽生さんにふさわしい賞と言えるでしょう。
<関連情報>
スポーツの政治利用とオリンピックとは?歴史とナショナリズム、国民栄誉賞授与などを考察
報道ステーションの世論調査2018年2月について。内閣支持率と政党支持率の推移について。調査方法も説明
国民栄誉賞についての内閣府のサイトはこちら
http://www.cao.go.jp/others/jinji/kokumineiyosho/