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全員PCRで授業再開 感染症専門医ら無意味と指摘 東京女子医大

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新型コロナウイルス感染拡大が世界中での大きな問題になっております。
多くの国民が不安になっていることの一つとして、どんな検査が意味があるのか、ということとなっております。
そんな中、東京女子医大のPCRを学生に自費検査させる、という方針が、学生だけでなく大きな議論を巻きこしております。
感染症専門家の意見をまとめました。

全員PCRで授業再開方針 東京女子医大

出典 https://news.livedoor.com/article/detail/18267443/

東京女子医科大学(東京都新宿区)が2020年6月から、対面授業の再開に向けて準備を進めていることが5月15日、分かった。
事前に全学生約1000人にPCR検査を受けさせ、陰性者のみ登校させる、という方針である。

この決定に関して、学生当事者、関係者、そして医療従事者から多くの疑問が出ております。

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全員PCRで授業再開方針 学生関係者当惑 東京女子医大

女子医大は5月11日付で、学生と保護者に「6月登校にむけての準備のご案内」と題した通達を出した。これによれば、新型コロナウイルスの影響によりオンライン授業を導入したものの、感染状況に「回復の兆し」がみえたため、6月に対面授業、(教室に最大40人集合) を再開する準備を進めているという。

そのため、院生を含む医学部、看護学部の全ての学生にPCR検査を実施すると知らせた。この通達を受け、学生たちの間では戸惑いや不安の声が上がっている。

学生や保護者の間では「なぜ焦って6月から開始するのか」「感染リスクが高い東京に向かうことが大変不安です」などと反発が広がり、嘆願書が出される事態になっている。

この検査に関する流れとしては、学生約1000人を5月16、17日の2日間に分けて登校させ、大学敷地内の医療施設で「内科の先生方のご協力で行い、患者と接点のない形」で行う。待機場所となる教室には最大40人が揃う。

検査費(1万6000円~)は父母会に負担を依頼しているが、現状では学生負担に。2週間以内の体調不良や当日37度を超える場合は登校できないとする。

全員PCRで授業再開方針 学生側の嘆願 東京女子医大

学生たちが繋がる通信アプリ上では、異論が噴出し、急きょ嘆願書が作成された。医学部3年~5年生と保護者の55の意見を反映させ、13日に大学側に提出した。

「地元ではコロナ患者・疑いの人に対し厳しい印象を持つ人が多い。感染者が多い東京に一度でも行ってしまうと、かなり長い間地元に帰れなくなってしまう懸念があり心配である」
「県外から通っており、高齢者と同居する私としては感染リスクを限りなく少なくしたいです。現在感染リスクが高い東京に向かうことが大変不安です」
「どう努力しても3密を避けられない状況で、たった1回の『感度は低く特異度が高い』検査をするメリットと、無症状の陽性者や偽陰性者と濃厚接触するデメリットを考えて頂きたい」
「検査キットそのものだけでなく、検査をされる先生方や検査技師の方々の労力や時間など、貴重な医療リソースは本当に必要としていらっしゃる方のために使うべきではないですか。意味や必要がない検査は患者への負荷も考えて行うべきではないと授業で何度も習ってきました」

全員PCRで授業再開方針 大学の対応 東京女子医大

大学側は嘆願書を踏まえ、ふたたび書面を送付した(5月13日付)。
「6月以降の登校開始を目安に準備を開始しておりますが、今後も本感染症の動向を週単位で確認し、再度、方向転換を行う可能性はあります」「緊急事態宣言がさらに延長になった場合には、6月以降も自宅学修となることが予測されます。そのようになった場合には、次の登校が可能となるタイミングで、検査方法が変わる可能性はありますが、再度検査を行うことも含めて検討を行います」と当初よりトーンダウンし、決定についていくつか補足した。

全員PCRで授業再開方針 医療関係者の反応 東京女子医大

ネットではこの東京女子医大の対応に医療従事者から疑問の声が見られます。

医学生の一人は、「今、もし陰性でも6月に陰性とは限らない…」と意見を発信しております。
そして、コロナ陰性証明書を企業などが要求することへ警笛を鳴らしている医療者は多くおり、その観点からいうと、医大がその点に関する考慮が足りないことが問題視されております。また、授業の環境も含め、この大学でのクラスター発生も危惧されております。

神戸大学感染症内科教授の岩田健太郎さんもネットで「儀式としてのPCR検査で意味がない。医学教育的にも逆効果です」と厳しく批判している。

感染症専門医 検査に意味がない

陰性確認のために医学生・看護学生に検査をするということが意味がないという意見が専門家から出ております。

岡部信彦氏 (政府の専門家会議委員・川崎市健康安全研究所所長)
「陰性の結果は感染していないというお墨付きにはなりません。今の時点でウイルス量が少ないということしか言えません。医学部でどういう理論を持って決めたのか伺ってみたいですね」

別の感染症指定医療機関の感染症専門医「陰性確認はできないし、5月に検査して陰性だとしても6月の陰性を保証しないと認めた上で、「術前患者、入院患者よりもさらに意味がなさそうな気がします」

岩田健太郎氏(神戸大学感染症内科教授)
「儀式としてのPCR」として実質的な意味はない。「無駄で無意味な検査が横行する大学病院で、『とりあえず検査』主義を脱するためにも、若い学生たちに間違った検査体験をもたせてはなりません」
「今、PCRをやっても、6月の未感染の保証はありません。また、本当に未感染確認を維持したければ、毎週、毎日、PCRをせねばなりません。そもそも、現在の東京だと無症状学生の事前確率(陽性になる確率)は1%未満です。よって、偽陽性のリスク(検査機関のミスを含め)のリスクのほうが増します」
「どうして、こんな基本的なことも医学部が理解できないのか。臨床医学、臨床診断学を理解しない執行部や教授陣がいること、彼らが意思決定をしているためでしょう」
「PCRは臨床検査技師さんの技術や努力に依存しているからです。無駄な検査を検査技師、放射線技師に課すのは医療倫理上許容できません」
「検査結果は自販機のようにボタンを押せば、商品が出てくるようなものではない。背後の技師さんの苦労、努力に報いるような意味、意義が検査結果が得られないのであれば、それは技師さんハラスメント、ギシハラだ」
「医師は彼らに命令する権利がある。だからこそ、その権利を乱用してギシハラをしてはならない。背後の技師さんにその検査の正当性をちゃんと説明できないのであれば、検査をオーダーする資格はない」

出典 https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/inseikakunin-tokyojoshiidai?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter

まとめ

今年、新型コロナウイルス感染で日本は経済的社会的に大きな問題となっております。
そんな中、東京女子医科大学(東京都新宿区)が2020年6月から、対面授業の再開に向けて準備を進めていることがわかり、これをまとめました。

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