世界が注目する、ノーベル賞受賞者の発表がストックホルムとオスロ(平和賞)で10月初めから2週間に渡り行われます。
今年は日本人の受賞はあるでしょうか?
2018年、受賞が予想される日本人候補者についての情報をまとめました。
そして10月1日、京都大高等研究院の本庶佑特別教授がまず医学生理学賞を受賞しました!
ノーベル賞の候補者は公表されるのか?
実際のところは、ノーベル賞の候補者をノーベル賞の選定委員会などが事前に公表することはありません。
しかしながら、マスコミ科学部、並びに情報分析会社などが取材やデータ解析によって過去数年で見る受賞のトレンドと照らし合わせて、今年の受賞者を推測してそれが記事となります。
しかしながら、ノーベル賞選考の過程は受賞の50年後に公表されます。
そのことによって、以前、日本人では野口英世氏が候補者であったことなどがわかっています。
2018年ノーベル賞日本人受賞候補者
2017年のノーベル賞は残念ながら、日本人の受賞者はいませんでした。
文学賞でカズオイシグロ氏が受賞しましたが、彼はイギリス国籍です。
化学賞
まずは化学賞の候補者について
藤嶋 昭氏(東京理科大学学長)の酸化チタン電極に光を当てると光触媒反応が起こることを発見した業績が挙げられます。
また、遠藤章氏(東京農工大特別栄誉教授)は、コレステロールを下げる薬「スタチン」の主成分となる物質を発見した功績が認められています。
新海征治氏(九州大学特別主幹教授)は、分子機械分野での貢献、分子認識メカニズムの解明への業績が注目されています。
また、前田浩氏(崇城大特任教授)、松村保弘氏(国立がん研究センター分野長)は、がん治療分野への貢献、EPR効果(がんにおいては血管の透過性が高いこと、また、高分子の薬物が、がんの局所でだけ漏れ出して、滞留性を亢進させる効果)の発見が認められています。
宮坂力氏(桐蔭横浜大特任教授)は、ペロブスカイトという名の結晶の薄膜が太陽電池になることを発見しました。
吉野彰氏(旭化成顧問)も有力候補です。吉野彰氏の業績は、リチウムイオン電池の開発への貢献が挙げられています。
他、飯島澄男氏(名城大学)北川進氏(京都大学)春田正毅氏(首都大学東京)の名前も挙がっております。
化学賞は期待が大きいですね
物理学賞
香取秀俊氏(東京大教授)は、精度な時計「光格子時計」を開発したことで有名です。
細野秀雄氏(東京工業大学教授)は超電導技術の発展に貢献した業績があります。
大野英男氏(東北大学教授)は磁性半導体の分野で貢献しました。
そして、佐藤勝彦氏(東大名誉教授)は「インフレーション宇宙論」が有名です。
その他、中沢正隆氏(東北大学教授)、十倉好紀氏(東京大学教授)、細野秀雄氏(東京工業大学教授)らの名前が挙がっています。
2015年に梶田隆章氏がニュートリノの研究で物理学賞を受賞されたことは記憶に新しいですが、また今年も期待できそうで
生理学・医学賞
本庶佑氏(京都大特別教授)。プログラム細胞死の解明を通じて免疫機能に注目し、免疫機能を正常に働かせる新たな治療薬、がん免疫療法の発展に貢献されてます
スウェーデンのカロリンスカ研究所は10月1日、2018年のノーベル医学生理学賞を発表しました。
京都大高等研究院の本庶佑特別教授と米テキサス大のジェームズ・アリソン教授が受賞しました。
本庶氏は、免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「PD-1」を発見したことが評価されました。そして、この発見は最新の「がん免疫療法」の開発へと発展した功績が高く評価された結果です。
坂口志文氏(大阪大学教授)は制御型T細胞の発見で有名で、審良静男氏(大阪大学教授)は先天的な免疫の研究の第一人者です。大阪大学からはノーベル賞の受賞者は未だいないこともあり、この二人への期待は大きいものがあります。
他、小川誠二氏(東北福祉大学特任教授)、森和俊氏(京都大学教授)、竹市雅敏氏(京都大学名誉教授)らの名前も毎年挙がっております。
2016年に大隅良典氏がオートファジーの研究で受賞されましたので、再びこの分野での受賞が期待されております。
経済学賞
今まで一人も受賞者がいない経済学賞には、清滝信宏氏(プリンストン大学教授)の受賞に毎年のように期待がかかっております。
「清滝=ムーアモデル」を構築したことで知られています。
文学賞
今年は残念ながらノーベル文学賞の発表はありません。これはスウェーデンアカデミーのスキャンダルが解決していないからです。
まとめ
2018年、ノーベル賞の各分野の日本人候補者を調べてみました。今年は2年ぶりに日本人受賞者が出ることを期待しております。
個人的には、前田浩氏(崇城大特任教授)の可能性が高いのではないかと推測しております。