ベネズエラは政治的経済的にも現在混乱中です。
さらに、大規模停電という事態です。
この影響がすでに出ております。
ベネズエラの停電の影響で人工透析患者死亡、今後の影響について、そして停電の理由と、透析医療についてまとめました
ベネズエラ停電による人工透析治療患者の死亡について
ベネズエラで、現在大規模停電が発生しております。
その影響で人工透析できず 2日間で15人死亡という情報が流れています。
3月7日から大規模停電が続いているベネズエラでは、当然あらゆる分野で影響が出ています。
街の信号も現在ストップしているという状況です。
そして、病院も同様に影響を受けております。
現在までに、人工透析を受けられなくなり死亡した重度の腎不全患者が、8日までの2日間で15人に上ったという情報を、医療人権団体CODEVIDAが9日、明らかにしました。
ベネズエラ停電による人工透析治療患者の死亡と今後の影響について
今後の影響についてですが、3月9日には国内にある人工透析装置の100%が停電で使用不能になると恐れがあるとの見通しが示されました。
これは、ベネズエラ全国で1万200人以上いる人工透析を受けている人にとって、今回の大規模停電は人命に関わる危機的な状況であることが指摘されています。
そして、この停電で被害を受けるのは透析患者だけではありません。
例えば、人工呼吸器の使用、手術、そして未熟な新生児にとっては現在非常に危険な状況です。
現地情報によると、カラカスを始め、他の都市にある多くの病院が電気がない。緊急用の発電設備も燃料不足やメンテ不足のため機能していない。とのことです。
カラカスを始め、他の都市にある多くの病院が電気がない。緊急用の発電設備も燃料不足やメンテ不足のため機能していない。これが意味するのは手術室や保育器などにも電気が使えないということ。https://t.co/CF3gDaBPRu
— Kanako Noda (@nodako) March 9, 2019
今後のベネズエラの電力供給に関しては注意が必要です。
ベネズエラ停電の理由について
では、なぜ現在ベネズエラで大規模停電が発生しているのでしょうか?
その説明はこちらのツイッター情報にあります。
ベネズエラは石油が沢山ありますが、発電は約70%が水力発電。で、最大の水力発電所(ダム)が南部ボリバル州にあるGuriと言いますが、そこで問題があったようで首都圏の電力供給がストップしています。今のところ原因は不明。
— Bobcat (@1002bob) March 8, 2019
人工透析と種類について
人工透析とは、一時的または慢性的に腎臓の機能が低下した患者さんに対して行う治療です。一時的な腎機能の低下への処置であれば、人工透析は腎機能が回復した後では終了することができますが、慢性的な腎機能低下が末期的な状況になった患者さん、慢性腎不全に関しては、人工透析を始めない、もしくは途中で中止することは、患者さんの死亡を意味します。
人工透析には、血液透析療法と腹膜透析療法があります
血液透析療法について
血液透析法は、日本語で人工透析、と言われた場合に一般的に指している治療法です。この治療には血液透析器を使います。
血液を体内から体外へ取り出し、血液透析器にて、本来腎臓が行う役割である、血液中の老廃物や余分な水分を除去します。
そしてその後で、この浄化された血液を再び体内に戻す、というのが血液透析療法です。
循環している血液を体外に取り出すために、太い血管に透析専用の管、カテーテルを挿入留置するか、もしくは、あらかじめ行われている腕などの静脈と動脈をつなぎ合わせるシャント手術で拡張した静脈に太い針を2本さすことが必要です。
多くの場合で、患者さんは週3回程度、透析病院で数時間の透析治療が必要となります。
腹膜透析療法について
腹膜透析療法とは、お腹の中、腹腔内に透析液を注入し、腹膜の作用を利用して、体内で血液を浄化する方法です。
腹腔内に透析液を注入して、4~8時間程度そのままにしておくと、体に不要な老廃物や余分な水分が、血液から腹膜を介して、透析液側に出てきます。
この腹膜の作用を利用した慢性腎機能不全への治療法が、腹膜透析です。
腹腔内の透析液を数時間後に今度は体外に排液することで、腎臓が本来行う働きである。体内の老廃物が除去をすることができます。
この治療を行うためには、透析液を出し入れするために腹膜透析用カテーテルと呼ばれるチューブを腹腔内に挿入、腹部に埋め込む手術があらかじめ必要となります。
在宅治療が可能で、通院も頻回である必要がないのですが、チューブを通しての感染症の可能性があります。
まとめ
ベネズエラの停電の影響で人工透析患者死亡、今後の影響、停電の理由についてまとめました。
さらに、透析治療について要約しました。
出典
https://www.afpbb.com/articles/-/3214991
関連情報
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