2017年秋の第48回衆議院総選挙は、改正公職選挙法で選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に下げてから初めての衆院選で、若い世代の投票傾向に注目が集まりました。出口調査によると、若い世代での自民党支持の傾向は明らかです。
その傾向は現在どうなっているでしょうか?
それでは、最新の朝日新聞の世論調査による内閣支持率と、昨年の政党支持率を年代別にまとめ、分析しました。
年朝日新聞の世論調査2018年8月の年代別内閣政党支持率、若者世代
朝日新聞の2018年8月の調査の結果によると、
全体での内閣支持率は
支持 38%
不支持 41%
でした。
支持 56%
不支持 22%
という結果です。
(出典はhttp://www.asahi.com/politics/yoron/)
若年層の多くが安倍内閣を支持している、という傾向がこの結果ではっきりしています。
朝日新聞の世論調査2018年8月の年代別内閣政党支持率、他の世代は?
朝日新聞の2018年8月の調査の結果によると、
支持 39%
不支持 32%
40ー49歳以下の内閣支持率は
支持 38%
不支持 41%
という結果です。
若い層の多くが安倍内閣を支持している、という傾向、そして、年齢が上がるにつれて不支持が増えていく、というのがこの結果ではっきりしています。
朝日新聞の世論調査2018年8月の年代別内閣政党支持率、高齢者世代は?
朝日新聞の2018年8月の調査の結果によると、
50ー59歳以下の内閣支持率は
支持 34%
不支持 49%
60ー69歳以下の内閣支持率は
支持 28%
不支持 54%
70歳以上の内閣支持率は
支持 38%
不支持 45%
これで見ると、60−69歳世代における安倍内閣の支持率の低さは全体で見ても以上と言えます。
そして、70歳以上の高齢者になると支持率が再び上昇します。
朝日新聞の世論調査2018年8月の年代別内閣政党支持率の分析
この、若者に人気の安倍内閣の高齢者での不人気の異常さ何を意味しているのでしょうか?
これは、若い頃から受けていた戦後の反動での偏重教育がまず関係すると思われます。そして、定年退職後に何で情報を得ているかによってこの差が出ます。
すなわち、テレビと新聞からの情報に偏り、ネットという新しいデバイスに対応できていないこの60−69歳の層が、まさにマスコミがターゲットとしている層となります。
さらに、40歳以上で日中家でテレビを見ている主婦層もこれらのマスコミの情報により操作されていることが容易にわかります。
すなわち、マスコミの安倍氏への個人攻撃、人格攻撃、バッシングの結果がこの世論結果に現れています。
そして、若い世代はその欺瞞を多様なネット情報で容易に知ることができるため、影響されないのです。
世代別の政党支持率
ちなみに、昨年の総選挙直後の結果、政党支持率は以下の通りです。
(出典、テレビ朝日の出口調査のテレビ報道より)
18、19歳 47%
20代 49%
30代 40%
40代 35%
50代 32%
60代 30%
70歳以上 37%
公明党の世代別支持率
18、19歳 9%
20代 9%
30代 9%
40代 10%
50代 11%
60代 10%
70歳以上 10%
希望の党の世代別支持率
18、19歳 16%
20代 14%
30代 17%
40代 18%
50代 18%
60代 18%
70歳以上 16%
立憲民主党の世代別支持率
18、19歳 12%
20代 12%
30代 16%
40代 19%
50代 22%
60代 24%
70歳以上 20%
日本維新の会の世代別支持率
18、19歳 6%
20代 7%
30代 9%
40代 9%
50代 7%
60代 6%
70歳以上 4%
日本共産党の世代別支持率
18、19歳 6%
20代 5%
30代 6%
40代 7%
50代 7%
60代 9%
70歳以上 9%
世代別政党支持率の分析
年代別に自民の支持率をみると、20代までは40%後半の支持率である一方で、40~60代はいずれも30%台前半という結果です。
これも、安倍内閣と自民党へのマスコミでの攻撃がによるものです。
立憲民主党は高齢層の支持率が高かったが、10~30代ではそれほど高い支持は得られていない。そして、共産党も高齢層のほうが若年層より支持率が高い、という結果となった。
若者の方がより革新的な志向を持ち、より左的な党への信頼が高かった、という言説は昭和の時代で終わりました。
若者は平成の不況や世界のより複雑となった現実、そして経済も雇用もはるかに良くなっている、という安倍内閣の功績を素直に評価して、責任がある、そして安定感のある与党政党に人気が集まります。
また、野党とマスコミの欺瞞さはテレビ以外のネットでの情報が有用と思われます。
情報を得る方法として、インターネットにリアルタイムでアクセスしている若いネット世代と、テレビしか見ない、もしくはメジャーな新聞への権威がまだ残っている年齢層、その世代間の支持政党の傾向の違いがいまだに顕著と言えます。
まとめ
朝日新聞による最新の世代別内閣支持率、昨年秋の衆議院選挙の出口調査での年代別支持政党率をまとめました。若い世代には安倍内閣と自民党が支持が高く、一方、60代の世代では異常に低いことがわかりました。これらの世代間の支持政党の差は、生きてきた世代の社会状況や、情報を得る方法がネットと新聞の差である事が影響していると考えられます。
<関連情報>
2017年12月10日の時点のNHKの世論調査の結果
世論調査の内閣支持率最新をNHKが発表。政党支持率の推移と調査方法について
なお、若い世代の自民党支持率が高いこと、若者の保守化については幾つかの考察がされていますが、毎日新聞の考察とその分析は以下のリンクにまとめました。
年代別自民党支率と若者の保守化についての毎日新聞の記事への考察
出典
http://www.asahi.com/politics/yoron/
日本の国会に関する記事のリンク集
<関連情報>
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野党と連携したマスコミによる内閣への攻撃が激化しておりますが、ネットでの世論調査の結果との乖離が目立っております。
産経FNN世論調査2018年4月の結果について。内閣政党支持率と麻生大臣辞任への意見の世代格差、ネットとの乖離
ロイター企業調査にて安倍首相続投を望む割合は73%。安定性重視とネットでの評価
読売新聞の最新世論調査の内閣政党支持率2018年4月下旬は?ネットでの支持率との差について
毎日新聞の最新世論調査結果2018年4月について。内閣政党支持率とネット調査の違いについて
2018年4月の日本テレビの世論調査結果、内閣、政党支持率について
世論調査の内閣支持率最新をNHKが発表。2018年4月の政党支持率の推移と調査方法について
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年代別自民党支率と若者の保守化についての毎日新聞の記事への考察