2017年10月に行われた第48回衆議院総選挙は、改正公職選挙法で選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」にひき下げてられてから初めての衆院選でした。
それ以降、若い世代の投票傾向、年代別の傾向に注目が集まっております。
また、男女でも差があることが指摘されてきました。
そこで、朝日新聞の世論調査、2018年9月の結果からみる、年代別男女別の安倍政権支持率をまとめてみました。
18~29歳の若い世代の有権者は安倍内閣をどれだけ支持しているでしょうか?
そして、何が世代を分断しているのでしょうか?
朝日新聞世論調査の年代別男女別安倍内閣支持率
朝日新聞が9月に行った世論調査の結果による、安倍内閣の男女別、年代別の支持率は以下の通りです。
18−29歳 支持する 63% 支持しない 16%
30−39歳 支持する 58% 支持しない 19%‘
40−49% 支持する 43% 支持しない 37%
50−59歳 支持する 42% 支持しない 43%
60−69歳 支持する 37% 支持しない 53%
70歳以上 支持する 40% 支持しない 37%
全体 支持する 46% 支持しない 37%
女性の安倍内閣の年代別支持率
18−29歳 支持する 40% 支持しない 24%
30−39歳 支持する 32% 支持しない 40%‘
40−49% 支持する 39% 支持しない 34%
50−59歳 支持する 35% 支持しない 48%
60−69歳 支持する 30% 支持しない 47%
70歳以上 支持する 43% 支持しない 39%
全体 支持する 37% 支持しない 39%
18−29歳の世代の、とくに男性が安倍内閣を強く支持している、という傾向がこの世論調査結果ではっきりとわかります。
男性で安倍内閣の支持率が不支持率より高い世代は、
18−29歳 支持する 63% 支持しない 16%
30−39歳 支持する 58% 支持しない 19%‘
40−49% 支持する 43% 支持しない 37%
の若い層、そして
70歳以上 支持する 40% 支持しない 37%
の世代です。
一方、女性では
18−29歳 支持する 40% 支持しない 24%
40−49% 支持する 39% 支持しない 34%
70歳以上 支持する 43% 支持しない 39%
この3つの世代で支持率が不支持率を上回っています。
http://www.asahi.com/politics/yoron/
世代別支持率の分析
まず、男性に関して、年代別に安倍内閣の支持率をみると、59歳までの世代、そして70歳以上の世代は40%以上の支持率である一方、60−69歳の世代だけが30%台でした。
これは、むしろ、60歳代の日本人男性集団が政治的に何か特殊な層である、と解釈した方が妥当でわかりやすいと思われます。
女性に関しては、30ー39歳、そして60ー69歳以上の内閣支持率が30%前半と特に低くなっています。
この二つの層に何か特徴があるのでしょうか?
鍵を握っているのは、これら極端に安倍内閣支持率が低い層が、どのような方法で情報を得ているか、ということになります。
すなわち、情報を得る方法として、インターネットにアクセスして常に情報をアップデートしているネット世代と、テレビしか見ない、もしくはメジャーな新聞への権威がまだ残っている年齢層で大きく安倍支持率が変わっています。
これは、テレビや新聞で安倍内閣に関して低い評価の論評が繰り広げられていて、その記事の影響を受けた人たちの集団が安倍内閣の支持率が低い、ということになりそうです。
若い世代、また、男性の勤労世代は、現在の安倍内閣6年の好調な経済と世界でのプレゼンスを正当に評価している世代です。
そして、これらの層は、民主党の政権での日本と比較して合理的に総括しているわけです。
一方、70歳以上の層は、例えば日本共産党がどのような歴史を持っているのかは常識として共有されており、また、戦後の日本を自民党が支えてきたこともはっきりと自覚している層です。
まとめ
メディアによる衆議院選挙の出口調査での年代別支持政党率をまとめました。若い世代には自民党が支持が高く、一方、60代の世代では立憲民主党や共産党の支持が比較的高いことなどがわかりました。これらの世代間の支持政党の差は、生きてきた世代の社会状況や、情報を得る方法がネットと新聞の差である事が影響していると考えられます。
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