2017年の第48回衆議院総選挙以降、選挙権年齢は「20歳以上」から「18歳以上」に下げています。
国政選挙での若い世代の投票傾向に注目が集まっております。
そこで、出口調査から見る、参議院選挙2019での年代別の政党投票率、今回議席を獲得したれいわ新撰組と共産社民の結果をまとめてみました。
参議院選挙2019の年代別支持政党率 無党派層について
参議院選挙2019比例区の朝日新聞の出口調査
投開票日の21日に朝日新聞が実施した出口調査では、回答した人の5%が比例区の投票先に「れいわ」を挙げました。
そして、無党派層に限ると、10%がれいわを選んでおり、公明、国民、共産、社民を上回っていました。
ただし、無党派層の自民と公明への支持は前回の参院選から大きく変わっておらず、比例区でれいわが支持を広げた背景には、ほかの野党支持層の流入があったとみられます。
世代別の政党支持率
比例区でれいわ新撰組に投票した年齢層の分布は
10代 2%
20代 10%
30代 18%
40代 29%
50代 20%
60代 12%
70歳以上 8%
社民党に投票した年齢層の分布は
10代 1%
20代 4%
30代 6%
40代 11%
50代 16%
60代 26%
70歳以上 36%
共産党に投票した年齢層の分布は
10代 1%
20代 4%
30代 7%
40代 13%
50代 15%
60代 24%
70歳以上 36%
という結果です。
(出典は https://www.asahi.com/articles/ASM7M63N5M7MUZPS00G.html)
比例区でれいわを選んだ有権者を年代別に見ると、40代が29%で最も多く、40代以下を合わせると6割を占めました。
一方、社民党、共産党を選んだ有権者を年代別にみると、70歳以上がどちらも36%を占めております。
そして、社民党、共産は50代以上の支持層が8割近くを占めるという、高齢者の支持でなりたっている党といえます。
それとは対照的に、れいわは比較的若い世代が支えています。
もちろん、各種の調査で明らかなように、20代から40代の自民党の支持率は非常に高いことが分かっています。
れいわ新撰組のネット対策
れいわが立ち上がったのは今年4月でした。そして、参院選の候補者がそろったのは公示直前で、他の主要政党と比べると準備期間は短かったといえます。
しかし、SNSや街頭演説のライブ中継といったネット上で展開した選挙運動は、多くのネット利用者の目に触れ、ネットになじみのある世代を中心に浸透したとみられます。
また、山本太郎の個人的な党という側面も強く、彼の支持層が同じ年代の40代に集中しているともいえるでしょう。それが、10,20代から60代以降の支持率の低さにもあらわれています。
衆議院選挙2017参議院2019の年代別支持政党率、18・19歳は自民支持で立憲民主は高齢層支持
世論調査の内閣支持率最新をNHKが発表。政党支持率の推移と調査方法について
なお、若い世代の自民党支持率が高いこと、若者の保守化については幾つかの考察がされていますが、毎日新聞の考察とその分析は以下のリンクにまとめました。
年代別自民党支率と若者の保守化についての毎日新聞の記事への考察
10代から20代にかけての安倍内閣支持が圧倒的に高いという結果が産経の調査で明らかになっています。
産経新聞社とFNNによる自民党総裁選の世論調査の結果、自民党支持層での安倍首相の優位につい